書名 |
パワフル・プラセボ ―古代の祈祷師から現代の医師まで |
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原著者 |
Arthur K Shapiro |
筆頭著者 |
赤居正美・他訳 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7639-6014-6 |
発行年 |
2003年6月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 368頁 |
分類 |
医学一般/その他 |
価格 |
定価4,400円(本体4,000円 税10%) |
医療者は,治療の意味や効果をどのように明確にすることができるのか.EBM,医療倫理といった今日的な問題を読み解く最も本質的な手がかりは,医療行為とともに誕生したプラセボをめぐる議論の中にある――.
医療の歴史を「プラセボ」という観点でみれば,古代から現代まで時代や社会を問わずそのほとんどはプラセボ効果の歴史であり,そのプラセボ支配に変化が訪れるのは,二重盲検など臨床試験の方法論の発展をみた実に20世紀のことである.著者はその変化の軌跡を丹念に辿り,現代医療においてプラセボを知り,その機序を解明し,プラセボ効果を制御する方途を探る必要がなぜあるのかを,緻密に検証していく.
本書は,膨大な文献研究と長年の臨床研究に基づく著者の40年余にわたるプラセボ研究の集大成であり,今日の医療にとって極めて示唆に富む一冊である.
第1章 医学史におけるプラセボ効果
第2章 プラセボの意味
第3章 欺瞞,信心,そして流行か
第4章 二十世紀におけるプラセボ効果
第5章 精神医学と他の心理療法(精神療法)
第6章 臨床試験の歴史
第7章 二重盲検試験の歴史
第8章 プラセボ使用,二重盲検,臨床比較試験についての倫理的論争
第9章 盲検はいかにして確保されるか,その程度とは?
第10章 プラセボ効果の予測
第11章 要約と結論