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書名

リーズナブル免疫生物学

筆頭著者

吉田龍太郎・著

出版社名

中外医学社

ISBNコード

ISBN978-4-498-10608-6

発行年

2019年3月

判型 / 頁数

B5判 / 224頁

分類

基礎医学系/免疫学

価格

定価5,720円(本体5,200円 税10%)

内容

単著でまとめられた免疫学の新たなテキストブック。著者がそう解釈する理由(reason)として多数の論文を引用し、免疫学の全容を平易に解説した。

目次

目次

まえがき
 基礎医学への道
 学問の世界はときに排他的
 素人の単純な疑問
 マクロファージとの出会い
 実験結果から学ぶ
 一人で書く教科書

1 免疫生物学序論
 1-1 からだの基本的構造
 1-2 健康の維持
 1-3 自己と非自己
 1-4 どこで?
 1-5 だれが?
 1-6 どうした?
 1-7 刑事事件にあって生体防御機構では知られていなかったこと
 1-8 自然免疫系細胞上のToll-like受容体
 1-9 肥満細胞
 1-10 なぜ好中球が一番先に炎症部位に行くのか?
 1-11 リンパ球の感染症における役割
 1-12 免疫グロブリン(抗体)
 1-13 限られた数の遺伝子から無数の抗体が産生される機構

2 免疫生物系の構成
 2-1 生物は何のために食べるのか?
 2-2 微小循環
 2-3 血管とリンパ管
 2-4 血球細胞の種類と役割
 2-5 血球細胞が炎症部位へ浸潤する順序
 2-6 常在性マクロファージの役割
 2-7 多核白血球の役割
 2-8 浸潤性マクロファージの役割
 2-9 リンパ球の役割
 2-10 単球と肥満細胞の役割
 2-11 細胞の性質を調べる方法
 2-12 一次反応と二次反応

3 B細胞免疫
 3-1 Edward Jenner
 3-2 二度なし免疫現象
 3-3 遺伝子の組換え
 3-4 抗原特異的抗体の産生機構
 3-5 抗体の種類

4 T細胞免疫
 4-1 T細胞による自己/非自己の識別
 4-2 胸腺
 4-3 T細胞の正と負の選択
 4-4 T細胞受容体(TCR)の構造
 4-5 Th1,Th2サイトカイン
 4-6 抗原提示細胞とT細胞
 4-7 胸腺からリンパ節へ

5 主要組織適合性抗原と移植免疫
 5-1 がんは治る
 5-2 主要組織適合性抗原の発見
 5-3 移植片拒絶
 5-4 ヌードマウスの発見
 5-5 T細胞が同種異系を識別し,非自己を拒絶する
 5-6 キラーT細胞とヘルパーT細胞
 5-7 キラーT細胞ではなくヘルパーT細胞が移植片拒絶に必須
 5-8 移植片上の被認識分子
 5-9 MHCの拘束性
 5-10 MHCクラス1やクラス2上の抗原の性状
 5-11 下等動物も自己/非自己を識別し傷害
 5-12 骨髄移植
 5-13 胎児
 5-14 母親と代理母
 5-15 胎児混入細胞に対する寛容と拒絶
 5-16 胎盤の構造
 5-17 妊娠での不思議

6 自然免疫
 6-1 自然免疫担当細胞
 6-2 監視システム
 6-3 炎症と免疫に関与する細胞
 6-4 炎症・免疫と刑事事件
 6-5 血管の透過性の亢進
 6-6 白血球の遊走
 6-7 病原微生物
 6-8 液性免疫と細胞性免疫
 6-9 新しいリンパ球とその機能の発見
 6-10 リンパ球が炎症・免疫での主役に
 6-11 リンパ球による抗原の特異的認識
 6-12 マクロファージは非特異的貪食細胞
 6-13 自然免疫細胞による炎症・免疫反応
 6-14 ウイルス感染に対する生体防御
 6-15 マクロファージによる巨大陰性荷電分子やPSの認識

7 マクロファージによる同種異系移植片拒絶
 7-1 同種異系細胞の拒絶
 7-2 同種異系移植片上のMHCクラス1分子を認識する受容体
 7-3 非自己MHCクラス1 transgenicマウスの樹立
 7-4 MMR1,MMR2や両者のノックアウトマウスの樹立

8 獲得免疫
 8-1 獲得免疫の役割
 8-2 Edward Jennerの功績
 8-3 ワクチンの必要条件
 8-4 抗体の蛋白構造
 8-5 抗体遺伝子の構造
 8-6 B細胞による抗体の産生

9 腸管での免疫応答
 9-1 腸管の組織と機能
 9-2 腸内細菌
 9-3 腸の構造

10 母体と胎児
 10-1 胎児は同種異系
 10-2 血液型不適合による胎児の溶血性疾患
 10-3 血液型に対する自然抗体
 10-4 非自己白血球に対する寛容
 10-5 骨髄移植での寛容

11 サイトカイン
 11-1 背景
 11-2 性状・機能
 11-3 種類
 11-4 基本的考え方
 11-5 火災報知機的サイトカイン
 11-6 以前に侵入した異物
 11-7 異物の侵入が初回である場合
 11-8 エフェクター細胞の活性化
 11-9 侵入現場のclean upと再侵入への備え
 11-10 サイトカインの意外な作用
  11-10-1.毛周期とIFN-γ
  11-10-2.マウス毛包におけるメラニン色素形成と血流
  11-10-3.創傷治癒におけるサイトカインの役割
 11-11 サイトカインレセプター

12 ウイルス感染と免疫
 12-1 小さい病原体としてのウイルス
 12-2 ウイルスの単離
 12-3 ウイルスの可視化
 12-4 ウイルスの構造
 12-5 ウイルスの増殖
 12-6 ウイルスの細胞生物学的応用
 12-7 ウイルス感染
 12-8 ウイルスに対する生体防御
 12-9 ウイルスに対する細胞性免疫
 12-10 ワクチンと抗生物質の相違点
 12-11 ワクチンの種類
 12-12 ワクチンの副作用
 12-13 肝炎ウイルス
 12-14 ヒトをがんにするウイルス
 12-15 がん遺伝子(oncogene)
 12-16 ウイルスの応用