臨床医でありデータサイエンティストでもある著者による、雑誌『INTENSIVIST』の好評連載をもとに大幅に加筆、再構成し書籍化。研究の質の評価には重要であるが、臨床医が読み飛ばしがちな「Methods」を理解することを目指し、専門用語や数式をほとんど用いず研究デザインの基本や具体的な統計手法をわかりやすく解説。臨床論文を読むための基礎知識を習得したい医師必読の書。

第1部　研究デザインの基本
1章 EBM
EBMの実践
Pick up Methods

2章 臨床論文の構造
“Methods”の概要
Pick up Methods

3章 観察研究
臨床研究とは
割合，率，比
観察研究の型
誤差の分類
偶然誤差
系統誤差
Pick up Methods①コホート研究
Pick up Methods②症例対照研究


第2部　統計解析の基本
4章 回帰分析
回帰分析とは
回帰式の基本
Pick up Methods

5章 生存時間分析
生存時間分析で用いられる用語
生存時間分析とは
生存時間分析の目的
Kaplan-Meier法による生存曲線とその比較
Cox比例ハザードモデルを用いた回帰分析
競合リスク分析
Pick up Methods

6章 プロペンシティスコア
プロペンシティスコアとは
プロペンシティスコアの利用方法
マッチングの手順
IPTWの手順
Pick up Methods①マッチング
Pick up Methods②IPTW

7章 操作変数
操作変数とは
操作変数法による治療効果の推定
操作変数の前提条件
操作変数法の限界
Pick up Methods

8章 差の差分析
前後比較デザインbefore after design
差の差分析difference-in-differences analysis
Pick up Methods

9章 不連続回帰デザイン
不連続回帰デザインとは
不連続回帰デザインの分類
不連続回帰デザインの前提条件
不連続回帰デザインにおける介入効果の推定
不連続回帰デザインの限界
Pick up Methods

10章 データベースの二次利用
primary dataとsecondary data
なぜ診療報酬請求データを利用するのか？
診療報酬請求データの限界
国内外の診療報酬請求データ
診療報酬請求データの質
Pick up Methods

MEMO
αエラーとβエラー
率と割合のちがい
マッチングに用いる因子の数は？
生態学的研究ecologic study
情報のない打ち切り
c統計量と背景要因のバランス