「整形外科専攻医研修マニュアル」の「整形外科専門研修カリキュラム」の構成に完全準拠した専攻医向けのポケットマニュアル．慶應義塾大学整形外科教室および関連病院の医師による執筆で，記載の水準等も統一されている．評価の際に具体的な到達水準の参照が容易であり，専攻医にも指導医にもきわめて効率のよい参考書となっている．

【主要目次】
第1部　総論
　I．医師の法的義務と職業倫理
　　1　法律について
　　2　医療倫理と医療安全
　II．運動器の基礎知識
　　1　骨代謝の概略
　　2　骨折治癒過程
　　3　軟骨代謝の概略と軟骨修復
　　4　神経の変性と再生
　　5　関節症と関節炎（その病態の違い）
　　6　運動器のバイオメカニクスの概略
　III．診断基本手技
　　1　病歴聴取～信頼関係の構築～
　　2　身体計測
　　3　関節の身体所見
　　4　脊椎の身体所見
　　5　神経学的所見
　　6　X線検査
　　7　CT検査（適応と読影）
　　8　MRI検査（適応と読影）
　　9　骨シンチグラフィーとPET
　　10　電気生理学的検査（筋電図）
　　11　骨量測定（概要）
　　12　超音波検査
　　13　関節造影，脊髄造影
　　14　組織生検の適応と手技
　IV．治療基本手技
　　1　基本的創傷処置
　　2　骨折と脱臼の整復
　　3　固定法（副子，ギプスなど）と牽引療法
　　4　清潔操作（関節穿刺・直達牽引）
　　5　麻酔法（局所麻酔，伝達麻酔，腰椎麻酔，硬膜外麻酔）
　　6　神経ブロック，硬膜外ブロック
　　7　薬物治療と医薬品副作用被害救済制度
　　8　麻薬管理に関する法律
　　9　術後合併症とその予防的管理
　　10　患者・家族への治療に関するインフォームドコンセント
　V．小児
　　1　小児のX線像（各部位における発育）
　　2　小児運動器疾患に対する装具療法
　　3　骨成長障害に対する外科治療
　　4　被虐待児症候群
　　5　乳幼児の運動発達遅延
　VI．スポーツ
　　1　スポーツ医学の概念
　　2　運動負荷試験と運動処方
　　3　スポーツ障害の種目特性
　　4　発育期のスポーツ障害
　　5　中高年者のスポーツ障害
　　6　女性の身体的特徴と関連したスポーツ障害
　　7　アスレティックリハビリテーション
　　8　アンチ・ドーピング
　　9　スポーツ現場での救急医療
　　10　テーピング処置・ブレースの処方
　　11　障害者スポーツ
　VII．リハビリテーション
　　1　「リハビリテーション」の概念
　　2　ICFの概念を用いた医学的リハビリテーションのプログラム
　　3　リハビリテーション専門職（PT，OT，ST，MSWなど）の職務，専門性，役割
　　4　高齢者・障害者に対する社会福祉制度
　　5　運動器不安定症（MADS）
　　6　機能評価尺度（Barthel Index，FIM，ロコモ25，JKOM，RDQなど）を用いた運動機能評価
　　7　ロコモティブシンドローム
　　8　運動器疾患に対する運動療法・作業療法・義肢装具療法・物理療法
　VIII．地域医療
　　1　病診連携・病病連携
　　2　地域医療を支える職種
　　3　医療保険制度，公費負担制度，介護保険制度
　IX．外傷（救急医療）
　　1　救急医療に関する法律
　　2　救命処置
　　3　多発外傷における重要臓器損傷とその症状
　　4　外傷の重症度評価
　　5　トリアージ
　　6　骨折と脱臼
　　7　開放骨折
　　8　軟部組織損傷
　X．医療記録
　　1　診療記録
　　2　記載方法の基本
　　3　運動器疾患の病歴
　　4　運動器疾患の身体所見
　　5　検査結果と症状，経過
　　6　検査，治療行為に対するインフォームドコンセントの記載
　　7　手術記録
　　8　紹介状，依頼状
　　9　障害認定（労災，身体障害者，交通災害，年金）と診断書の種類と内容
　XI．研究・発表
　　1　研究テーマの立案と研究プロトコール作成
　　2　文献検索と引用
　　3　統計学的検定手法
　　4　研究成果の発表（学会発表と論文作成）
第2部　運動器疾患各論
　I．軟部組織・骨・関節の感染症
　II．慢性関節疾患
　III．四肢循環障害
　IV．骨系統疾患
　V．先天異常症候群
　VI．代謝性骨疾患
　VII．神経疾患，筋疾患
　VIII．リウマチ
　IX．腫瘍
　X．上肢
　　1．肩関節
　　2．肘関節
　　3．手および手関節
　　4．末梢神経
　XI．下肢
　　1．股関節
　　2．膝関節および下腿
　　3．足関節および足
　XII．脊椎・脊髄
資料
索引