書名 |
神経変性疾患ハンドブック ―神経難病へのエキスパート・アプローチ |
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筆頭著者 |
水澤英洋・編 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-524-25617-4 |
発行年 |
2018年6月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 406頁 |
分類 |
臨床医学系/脳神経・神経内科学 |
価格 |
定価13,200円(本体12,000円 税10%) |

パーキンソン病,脊髄小脳変性症,ハンチントン病,筋萎縮性側索硬化症などの神経難病について臨床の実際から最先端の研究までを丁寧に解説したテキスト.原因遺伝子の同定や発症機序の解明により新たな時代に入った神経変性疾患の本態に迫る.既刊書『免疫性神経疾患ハンドブック』とともに,神経内科医はもちろん,精神科,脳神経外科,臨床医でない研究者も必読の一冊.

【主要目次】
第I章 総論
A 神経変性疾患の発症要因・発症経過
1.神経変性疾患とは
2.分類
3.神経変性疾患の特徴
4.神経変性疾患における発症要因
B 神経変性疾患の分子遺伝学
1.単一遺伝性神経変性疾患原因遺伝子の同定と遺伝子診断のポイント
2.多因子疾患とcommon disease-common variants仮説
3.GWAS(genome-wide association study)
4.失われた遺伝性とcommon disease-multiple rare variants仮説
5.次世代シークエンサーの実用化と神経疾患研究への応用
6.近年の動向と今後の課題
C 神経変性疾患の動物モデル
1.動物モデルはなぜ必要か
2.神経変性疾患に用いられるモデル動物
3.神経変性疾患の動物モデルの作成方法
4.動物モデルのトランスレーショナルリサーチにおける課題と今後
D 神経変性疾患の治療の考え方(治療総論)
1.神経変性疾患の治療薬,治療機器
2.神経変性疾患に対する治療薬開発状況
3.中心的症状以外への対応
4.医療連携,多職種による支援体制構築
E 難病の社会支援
1.介護保険法
2.障害者総合支援法
3.障害者手帳
4.難治性疾患克服研究事業
5.医療費等の助成制度
第II章 疾患各論
A 大脳・基底核
1.Parkinson病
2.前頭側頭葉変性症
3.進行性核上性麻痺
4.大脳皮質基底核変性症
5.Huntington病
6.ジストニア
7.プリオン病
8.有棘赤血球舞踏病
9.副腎白質ジストロフィー
B 小脳
10.多系統萎縮症
11.脊髄小脳変性症
C 脊髄
12.筋萎縮性側索硬化症
13.原発性側索硬化症
14.球脊髄性筋萎縮症
15.脊髄性筋萎縮症
16.痙性対麻痺
17.脊髄空洞症
D 末梢神経
18.Charcot-Marie-Tooth病
E 筋
19.筋ジストロフィー
20.ミオパチー
A.遠位型ミオパチー
B.自己貪食空胞性ミオパチー
C.先天性ミオパチー
D.ベスレムミオパチー
21.遺伝性周期性四肢麻痺
第III章 神経変性疾患に対する免疫系・脳血管障害のかかわり
A 神経変性疾患と炎症・免疫のかかわり
1.神経炎症
2.慢性化の機序としての神経炎症
3.ミクログリアの機能抑制による神経炎症の制御
B 神経変性における小血管病変のかかわり
1.脳小血管の構造と機能
2.中枢神経系の小血管病変とAlzheimer病のかかわり
3.中枢神経系の小血管病変と筋萎縮性側索硬化症のかかわり
第IV章 神経変性疾患に対する新規治療の可能性
A バイオマーカーの開発
1.バイオマーカーの定義とその分類
2.BM(とくに診断BM)に求められる条件
3.生化学的BMの開発方法(候補分子の解析と網羅的解析)
4.BMの開発から実臨床への応用までに必要なステップ
B 再生治療の展望
1.疾患モデルとしてのiPS細胞について
2.ヒトiPS細胞を用いたin vitro家族性ALS病態モデルの作製と病態解析
3.ALS患者由来iPS細胞を用いた薬剤スクリーニングと臨床試験
C 遺伝子治療の展望
1.遺伝子治療について
2.核酸医薬について
3.遺伝子治療の開発状況と神経疾患への応用
4.核酸医薬の開発状況と神経疾患への応用
5.ゲノム編集への期待
D 海外で用いられている治療薬
1.Parkinson病治療薬
2.認知症治療薬
3.脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy:SMA)
E リハビリテーションの現状と課題
1.効果研究の現状と課題
2.評価の現状と課題
3.リハ治療の現状と課題
4.主な疾患におけるリハ
5.新たな治療法の開発
索引