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書名

周産期・新生児 ステロイドを使いこなそう!

筆頭著者

河井昌彦・著

出版社名

金芳堂

ISBNコード

ISBN978-4-7653-1750-4

発行年

2018年4月

判型 / 頁数

A5判 / 183頁

分類

臨床医学系/周産期医学

価格

定価4,180円(本体3,800円 税10%)

内容

周産期領域においていかに正しい知識・理解を持って,使用をためらいがちなステロイドと関わっていくのか.その手助けとなる1冊

 ステロイドの使用にためらう医療者は多い.しかし,周産期領域においてステロイドは小児の発達,呼吸,循環など様々な面において多種多様に関わっており,ステロイドをうまく使いこなすことが,児の救命・予後に直結するといっても過言ではない.
  本書には,「ステロイドのことをもっと深く理解したい」と新生児内分泌に取り組んできた著者が,「ステロイドをうまく使いこなしてほしい」と,これまでの豊富な経験から自身の持つ知識や情報をふんだんに盛り込んだ.また取り上げた領域は胎児期~出生後に渡っており,新生児科医はもちろん,産科医をはじめとした周産期医療に携わるすべての人々に役立つ1冊となっている.

目次

序章 副腎皮質ホルモン
1章 ストレスホルモンとしてのコルチゾール
2章 胎児~早産児のステロイド産生
3章 胎児副腎の発達
4章 出生前ステロイド
5章 ステロイド療法~その功罪~
6章 ステロイド療法におけるピットホール
7章 コルチゾールの日内変動
8章 妊娠中の母体ストレス
9章 相対的副腎不全
10章 痛みの評価
11章 出生後のHPA axis
12章 FGR(胎児発育遅延)児の副腎機能
13章 新生児期に副腎不全を呈する疾患
14章 アルドステロン
15章 グルココルチコイド受容体
16章 副腎髄質
17章 早産児に対するステロイド療法(実践編)

コラム
1.ステロイドとは?
2.胎盤
3.PTSDと副腎不全
4.デキサメタゾン使用中のMR:GRバランス
5.DHEAとは何か?
6.DHEASとDHEA
7.CAHに対する胎児治療
8.胎児副腎のコルチゾール・DHEA産生の切り替え
9.早産児でマス・スクリーニングの副腎過形成偽陽性が多い理由
10.高コルチゾール血症がもたらす胎児の成長障害・臓器障害について
11.脳がステロイドを作る!
12.GABA受容体を介する作用について
13.胎児期に十分量の性ホルモンを産生できたにも関わらず,乳児期以降,思春期まで性ホルモンの産生が抑制されるのはなぜ?
14.動脈管の再開通と副腎不全の関わり
15.Antenatal steroid反復の功罪
16.ストレス下における好酸球増多は副腎不全を疑う重要なサインの1つである!
17.ステロイドによる免疫抑制
18.低血糖に対するステロイド投与
19.晩期循環不全におけるステロイドの作用点
20.ステロイド薬による尿中Ca排泄促進について
21.ステロイドによる副甲状腺ホルモン分泌促進の機序
22.ステロイドの構造と活性の関係
23.CLD児の予後とデキサメタゾン投与
24.重症慢性肺疾患のリスクの高い児に対する鎮静・抗痙攣薬
25.CYP(チトクローム酵素P450:Cytochrome P450)
26.薬物代謝酵素活性による個別化医療
27.新生児の薬物動態の特徴
28.吸入ステロイドの効果について
29.コルチゾール値の単位
30.動物におけるストレス実験とNICU
31.DNAのメチル化
32.副腎不全(グルココルチコイド不足)に対するハイドロコーチゾンの補充量(維持量)
33.HDCによるCLD予防
34.クッシング症候群の診断と唾液コルチゾール
35.唾液で測定できるコルチゾール以外のストレスマーカー
36.早産児の脳は痛みを感知しているのか?
37.胎児期の高コルチゾール血症が2型糖尿病のリスクを高める機序
38.先天性副腎過形成症(CAH)の治療のガイドライン(2014年度版)に記載されているハイドロコーチゾン投与量
39.副腎過形成で皮膚が黒い(=色素沈着を受ける)機序
40.先天性副腎過形成症(CAH)のマス・スクリーニング偽陽性
41.RAA系の活性化と心血管系疾患
42.アドレナリンか?エピネフリンか?