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書名

虐待を防ぐ保健師訪問 ―介入困難な家族とかかわるコツ

筆頭著者

上別府圭子・監

出版社名

杏林書院

ISBNコード

ISBN978-4-7644-0537-0

発行年

2017年12月

判型 / 頁数

A5判 / 96頁

分類

看護その他

価格

定価1,540円(本体1,400円 税10%)

内容

すべての乳児のいる家庭を訪問し,子育ての孤立化を防ぐための子育て支援事業である乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん訪問事業)は,乳幼児健診未受診児への対応の標準化など,あらゆる手段を活用して地域に暮らす乳幼児の全数把握を行うことにより,支援を要する状況の早期発見に努めることが求められています.
本書は,ハイリスク要因である若年妊婦に焦点を当て,被虐待経験のある若年の母親に対して支援者が取るべき態度や対象像のアセスメント方法を掲載しました.また,著者の経験からコラムやミニ知識を加え,短い時間で手軽に読むことができるよう編集しました.地域で保護者と接している多忙な保健師にお薦めの1冊.心が折れそうなとき,ぜひ手に取っていただければ幸いです.

目次

第1章 支援の依頼があったとき
    -どのようなことに留意する?
 1.「うまく関係が築けない若年の母」と接する前にすべきこと
 2.支援依頼を受けた後の対応の仕方
 3.「特定妊婦」とは?母子手帳交付時の面接でできること

第2章 初回訪問時に必要なこと
    -どのように備え,対応するのか?-
 1.虐待されたことのある若年の母の新生児訪問をする際に必要なこと
 2.若年の母が虐待された過去を語ったときの対応
 3.反社会的な傾向がある若年の父との会話のコツ
 4.反社会的な傾向がある若年の母の対応と理解

第3章 母や家族との関係構築
    -対応困難でも効果的な介入はできる?-
 1.若年の母が拒否的・攻撃的なときのアプローチ方法
 2.あえて訪問の約束をしない方が良い場合がある
 3.はじめの一歩,母が突然来所をしてくれたときは
 4.不在時に突然の来所があっても大丈夫な体制づくり
 5.虐待されたことを思い出した母と支援者の対応
 6.精神的に不安定な様子がみられたときの対応
 7.SNSが原因で精神的に不安定になっているときは
 8.パートナーや家族のことが原因で精神的に不安定になっているときは
 9.パートナーの発達段階を考慮した会話の機会

第4章 問題を抱えている母への支援
    -知的面の問題や発達障害を感じたら?-
 1.諸申請などの手続きが困難な母へのアプローチ方法
 2.なかなか就職できないときはどのような支援が必要か

第5章 家族への支援
    -実母が役割を担えないときは?-
 1.過干渉などのコントロールが強い実母への対応方法
 2.不在や死別などで実母がいない場合の支援方法
 3.実母が行政に対して攻撃的な場合の対応

第6章 IPV被害を受けている母への支援
    -どのように接するべき?-
 1.IPV被害を受傷した直後の場面に遭遇したとき
 2.母との会話や様子からIPV被害を予測し,支援する
 3.周囲から中絶を促されている母への対応

第7章 児への虐待が疑われたとき
    -対応の仕方と見極めのコツとは?-
 1.子どもの虐待通報を受けたときの対応と心構え
 2.きょうだい間差別がみられたときの対応
 3.きょうだいに不審死の児がいた場合の注意点
 4.関係機関と確実に情報を共有するためには

第8章 関係機関との連携
    -特に特定妊婦についての重要点は?-
 1.「行政」と「医療機関」での連携の際の注意点
 2.児童相談所と行政保健師のそれぞれの役割
 3.保健師が行う多職種への支援