本書は，慢性期精神科患者の効果的な言語コミュニケーションの回復を目的とした54の治療ゲームを集成したマニュアルである．各種目ごとにその実施・評価方法を丁寧に解説した初版の特色はそのまま受け継ぎながら，今回の改訂第2版では，収録種目をさらに吟味したうえで新項目が加わり，また作業療法の最新の治療的枠組みの一つである「人間作業モデル」からみた各種目の治療的効果が要約して掲げられている．さらに，今回の改訂版では，原著第2版にはないオリジナルイラストを，各種目ごとに掲載しており，このイラストによってゲームのやり方，雰囲気がひとめで把握できるようになっている．本書は作業療法士のみならず，福祉領域でレクレーションその他の活動を担当しているスタッフにとっても，ゲーム集として非常に活用範囲が広い．

基礎概念



収録ゲーム

　　アクション・マイム　気球会議　目を閉じてもわかります　あなたまかせ　目隠しデート　道路工事　鬼に金棒（変形



　　ドッヂボール）　コメントカード　一方通行，二方通行（図の説明）　立ち聞き　表現　気持ちをわかろう　違いは何？



　　地名しりとり　贈り物　二人羽織　しあわせだったなー　私はどう見える？　紹介しましょう　お盆の上は　権力闘争



　　好きな物・嫌いな物　魔法の箱　顔―仮面　鏡のふたり　音と運動　これは何？　名前ゲーム　新聞クイズ　ニック



　　ネーム　今と将来　音楽を描こう　ボールをまわして　機械組立　自分発見　スポーツ観戦　リズムにのって　サラダ



　　（フルーツ・バスケット）　安心感　自画像　意見は合わない？　公開討論会　おはなしおはなし　レポーター　サポー



　　トシステム　椅子　マッチ箱は…？　コラージュ　時間の使い方　私はどこ？　私は誰でしょう？　クッキー泥棒　こ



　　とばの輪　とうとうやったね！



付録Ａ　人間作業モデルのサブシステム付録Ｂ　ライフスタイル遂行モデルのサブシステム