書名 |
行動変容を導く! 上肢機能回復アプローチ ―脳卒中上肢麻痺に対する基本戦略 |
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筆頭著者 |
道免和久・監 |
その他著者等 |
竹林 崇 編集 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-02414-3 |
発行年 |
2017年10月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 304頁 |
分類 |
リハビリテーション/作業療法 |
価格 |
定価4,400円(本体4,000円 税10%) |

脳卒中後の麻痺手の回復は難しいものと従来は考えられていたが、2000年代に入りCI療法が台頭してからは、麻痺手を実生活で使用することは当たり前のことになりつつある。本書は、CI療法を中心に、ニューロサイエンス、行動心理学といった、対象者の行動変容を導く戦略の根幹となる学問をベースとした上肢機能回復アプローチについて、その学術的背景、基礎知識、メカニズムやコンセプト、実際の治療法を凝縮した内容となっている。

監修の序
序
(1)行動変容を導く上肢機能回復アプローチ
A 上肢機能回復アプローチにおける行動変容とは?
B 行動変容を導く上肢機能回復アプローチ(CI療法)の3要素
C CI療法におけるエビデンス
D CI療法がもたらす脳の可塑性(メカニズム)
E 脳卒中後の麻痺手の機能予後とアプローチ
(2)麻痺手に対する課題指向型アプローチ
A 麻痺手に対する課題指向型アプローチの重要性
B 麻痺手の練習と半球間抑制
C 課題指向型アプローチの概要と理論的背景
D 課題指向型アプローチにおける目標設定の意義と効果
E 課題指向型アプローチにおける目標設定と報酬の関連性
F 課題指向型アプローチにおける麻痺手を用いた目標の設定方法
G 課題指向型アプローチにおける物品使用や操作にかかわる神経機構
H 課題指向型アプローチにおける具体的な練習課題の設定方法
I 練習課題における難易度調整
J 課題指向型アプローチにおける療法士と対象者のかかわり(相互作用)
K 課題指向型アプローチにおける課題の運営方法
L 課題指向型アプローチにおける練習量(時間)と麻痺手の回復
M 適応と適応外に対する工夫
(3)練習効果を生活に転移させるための方略
A 行動変容の重要性
B 行動変容に必要な行動心理学
C 行動変容戦略としてのtransfer package
D 麻痺手に関する行動への同意取得
E モニタリングの促進
F 麻痺手を生活で用いるための問題解決技法の指導
(4)上肢機能の推移をとらえるアウトカムメジャー
1 “機能評価”とは何か?
2 なぜ評価が重要なのか?
3 機能評価の目的
4 使用する評価手段において検討されるべき重要な特性
(key psychometric property)
5 考慮されるべき付加的因子
6 脳卒中後の上肢麻痺に対する評価手段の紹介
7 機能評価における今後の方向性
8 本報告の限界(limitation)
9 以上のことから,どのような勧告ができるのか?
(5)行動変容を導く症例紹介
A 感覚障害による失調症状を認めた症例
B A型ボツリヌス毒素製剤との併用療法を行った症例
C 重度上肢麻痺を呈した適応外の症例
D 視神経脊髄炎を呈した症例
(6)課題指向型アプローチの実際例
1 上肢機能評価
2 課題紹介
3 活動(作業)の手段的練習課題(shaping)
4 活動(作業)の目的的練習課題(task practice)
索引