書名 |
子どものための精神医学 |
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筆頭著者 |
滝川一廣・著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-03037-3 |
発行年 |
2017年4月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 464頁 |
分類 |
臨床看護/診療科・疾患/精神看護 |
価格 |
定価2,750円(本体2,500円 税10%) |
発達障害? アスペルガー症候群? 知的障害? 自閉症? ADHD? LD? ところでスペクトラムって何?-本書を読めば、錯綜する診断名を「認識と関係の座標軸」のもとに一望できるようになる。読めば分かるように書いてある、ありそうでなかった児童精神医学の基本書。事例の機微をすくい上げる繊細な筆さばき、理論と実践の生き生きとした融合、そして無類の面白さ! マニュアルでは得られない「納得」がここに。
第I部 はじめに知っておきたいこと
第1章 〈こころ〉をどうとらえるか
1 哲学にとっての〈こころ〉、科学にとっての〈こころ〉
2 精神医学にとっての〈こころ〉
3 日常生活にとっての〈こころ〉
4 〈こころ〉は共同の世界
5 「精神障害」という〈こころ〉のあり方
第2章 「精神医学」とはどんな学問か
1 精神医学の誕生
2 精神医学の黎明期
3 精神医学は「理系」か「文系」か
4 正統精神医学
5 力動精神医学
6 児童精神医学のはじまり
第3章 精神障害の分類と診断
1 分類とはどういうものか
2 伝統的な診断分類
3 操作的診断分類
4 児童精神医学における診断分類
5 精神医学での「診断」とは何か
6 「診断」のもつ意味
第4章 「精神発達」をどうとらえるか
1 なぜ決定版がないのか
2 認識の発達、関係の発達
3 「認識」と「認知」の区別
4 精神発達の基本構造
第5章 ピアジェの発達論
1 同化と調節
2 知性の発達
3 シェマ
4 発達の4段階
5 精神発達の最終段階
第6章 フロイトの発達論
1 小児性愛
2 リビドー
3 発達の5段階
第7章 精神発達の道筋
1 精神発達の歩み
2 精神発達を推し進める力
3 なぜ個人差が生じるのか
第8章 「共有」の発達としての精神発達
1 まどろみとほほえみ
2 啼泣とマザリング
3 マザリングとアタッチメント
4 感覚の共有(分化)
5 首のすわりと探索行動
~13
第II部 育つ側のむずかしさ 発達障害をもつ子どもたち
第9章 発達障害とは何か
1 この本での定義
2 全般的な発達のおくれ-知的障害と自閉症スペクトラム
3 発達の分布図
4 外因・内因・心因
5 必要条件・負荷条件・決定条件
~8
第10章 発達障害における体験世界
1 発達の領域分け
2 不安・緊張・孤独
3 発達のおくれと言葉のおくれ
4 認識発達のおくれと孤独
5 関係発達のおくれと孤独
~15
第11章 関係発達のおくれにどう支援するか
1 乳児期における支援
2 幼児期における支援
3 学童期における支援
4 思春期における支援
5 現代社会と自閉症スペクトラムの増加
第12章 部分的な発達のおくれ
1 学習障害とはどういうものか
2 学業不振のとらえと支援
3 ADHDとはどういうものか
4 落ち着きのない子どもたち
5 ADHDへの支援
第III部 育てる側のむずかしさ 親や支援者はどうかかわるか
第13章 子育てをめぐる問題
1 親が育てるわけ
2 子育ての歴史
3 現代日本の子育て
第14章 子育て困難の第一グループ
1 家庭内暴力~ひきこもり
2 摂食障害
3 問題の背景
4 問題への対処と支援
第15章 子育て困難の第二グループ
1 不備な子育てはなぜ生じるか
2 「児童虐待」という概念の誕生
3 虐待防止法制定後
4 子育ての失調への家族支援
5 子どもへの支援-3つの困難
~10
第IV部 社会に出てゆくむずかしさ
第16章 児童期~思春期をめぐる問題
1 児童期とその発達課題
2 思春期とその発達課題
3 思春期の〈性〉の問題
4 不登校現象のはじまり
5 不登校現象の増加
~14
第17章 その他の精神医学的な問題
1 子どものうつ病
2 子どもの「神経症性」の障害
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あとがき
著者紹介