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書名

認知症の本人・家族の困りごとを解決する医療・介護連携の秘訣 ―初期集中支援チームの実践20事例に学ぶ

筆頭著者

山口晴保・他編

出版社名

協同医書出版社

ISBNコード

ISBN978-4-7639-6028-3

発行年

2017年4月

判型 / 頁数

B5判 / 236頁

分類

医療技術/介護・福祉

価格

定価2,860円(本体2,600円 税10%)

内容

認知症の人が地域で穏やかにその人らしく暮らし続けることを支援するために、どのような基本姿勢で本人とその家族に向き合うべきか、基本となる考え方とコツを提示する。

目次

第Ⅰ部 総論
1.認知症初期集中支援推進事業実施における基本的な考え方─早期支援と危機回避支援─
 1-1 早期支援(早期診断・早期対応)
 1-2 危機回避支援
 1-3 支援の成果
2.「単純な医療や介護への結びつけ」ではなく、困りごとの解決
3.支援チームの設置・構成と依頼方法
 3-1 支援チーム設置場所
 3-2 チーム員の職種
 3-3 チーム医師
 3-4 支援チームへの依頼ルート
4.依頼からモニタリングまで
 4-1 訪問評価前に行うこと
 4-2 初回訪問時に行うこと
 4-3 チーム員会議で行うこと
 4-4 再訪問で行うこと
 4-5 最終評価と引き継ぎ
 4-6 モニタリング
5.対象者の選定が難しい
6.次のステップ─リソースの活用、地域連携─

第Ⅱ部 依頼からアセスメントそして対応
1.依頼から訪問まで
 1-1 事前情報収集
 1-2 チーム医師との連携
 1-3 主治医/かかりつけ医との連携
 1-4 訪問の調整
2.家の中に入り込む技
 2-1 訪問を納得できるわかりやすい説明
 2-2 好意を生む雰囲気
 2-3 焦らずゆったり
3.アセスメント
 3-1 観察からアセスメントする
 3-2 アセスメントする環境をつくり出す
 3-3 身体機能のアセスメントと疾患特異的なサインに気づく
 3-4 認知症の行動・心理症状(BPSD)を捉える
 3-5 生活障害と脳機能障害を結びつけて評価する
 3-6 効果評価のための指標
4.誰が何に困っているの?
 4-1 “問題”とは何か
 4-2 誰にとって何が問題なのか
 4-3 何が問題の本質なのか
5.代表的な「困りごと」を考える
 5-1 注意・実行機能障害を背景とする生活障害
 5-2 記憶障害
 5-3 社会脳(関係性の認知機能)の障害
 5-4 もの盗られ妄想
 5-5 嫉妬妄想
 5-6 幻視や誤認
 5-7 徘徊や無断外出
 5-8 消費者被害
 5-9 病気と向き合う
6.困りごとの背景にある不安への対応

第Ⅲ部 認知症初期集中支援チームで実際に関わった20事例
1.本人の拒否などが問題の場合
 事例1「人のことを勝手に認知症扱いして! もう二度と医者になんて行かないわ!」
 事例2「俺はそんな老人が集まるところなんて行かない。何にも困ってないんだよ!」
 事例3「わたしゃどこも悪くないから、医者になんか行かないよ!」
 事例4「うちは妹が手伝ってくれるから、ヘルパーなんていらないですよ」
 事例5「そんなに困ってること、ありませんけど」
 事例6「私たち特に困っていないので結構ですよ」
 事例7「おまえが財布を盗ったって、怒鳴るんですよ」
2.介護家族の対応などが問題の場合
 事例8「わかっちゃいるけど、つい怒っちゃうんだよ」
 事例9「こいつにはガツンと強く言ったほうが効くんだよ」
 事例10「父の認知症が進んじゃって大変なんです!」
 事例11「認知症の母の暴言がひどくて、もう限界です!」
3.服薬内容や周囲のおせっかいなど、その他の問題
 事例12「車の鍵をよこせ!」
 事例13「ご飯食べさせてちょうだい」
 事例14「できなくなったら皆さんのお世話になりますから」
 事例15「このままここで暮らしていきたいね」
 事例16「この子の面倒は私がちゃんと見てるから大丈夫です」
 事例17「薬がなくなっちゃうんですよ」
 事例18「一人が気ままでいいのよ」
 事例19「たまに手が出ることはありますけどね」
 事例20「あんたのほうがおかしいから病院に行け!」

第Ⅳ部 チーム員会議の討議方法
1.チーム員会議で議論すべきこと
2.チーム員会議の運営方法
 2-1 頻度や構成メンバーなど
 2-2 資料の作り方
 2-3 チーム員会議の進め方
 2-4 医師の役割
 2-5 情報通信技術(ICT)の活用
 2-6 行政の立場から

第Ⅴ部 「認知症初期集中支援チーム」の立ち上げと運営
1.スタートアップ
2.設置場所
3.窓口としての地域包括支援センターとチーム員の連携
4.医師会との連携の仕組みづくり
5.市民周知
6.行政との連携
 6-1 チーム員会議について
 6-2 国への事業報告や今後の展開
7.補遺:専門職へのメッセージ
 7-1 看護職の読者へ
 7-2 作業療法士の読者へ
 7-3 社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士の読者へ
 7-4 介護支援専門員(ケアマネジャー)の読者へ