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書名

作業療法実践のための6つの理論 ―理論の形成と発展

原著者

B. Johanna Miller 他著

筆頭著者

岩崎テル子・他監訳(金沢大学医学部保健学科)

その他著者等

篠田峯子 訳/土田玲子 訳/山田孝 訳

出版社名

協同医書出版社

ISBNコード

ISBN978-4-7639-2057-7

発行年

1995年2月

判型 / 頁数

A5判 / 288頁

分類

リハビリテーション/作業療法

価格

定価3,520円(本体3,200円 税10%)

内容

本書は,5人の著者による「Six Perspectives on Theory for the Practice of Occupational Therapy」の翻訳である.原著者らのユニークな編集と4人の日本の作業療法界の実力者達のこなれた訳文によって,とくに理解に苦しむ,難しい理論がわかりやすく解説され,読者は迷わずして「作業療法」の世界に魅了される.専門外の読者にとっても,「作業療法」の全体像をつかむ格好の入門の書として役立つ.フィドラー,ロレンス,ライリー,モゼイ,エアーズ,キールホフナーという6人の理論家の生き方や考え方がその個人の理論づくりに,どのように結びついていったかを丁寧に,本人の言葉も加えて示されており,「研究者」の実像が鮮明に迫力をもって浮かび上がり,読む者を納得させてくれる.

目次

第1章 理論とは? その成り立ちと役割



 理論とはなにか

 研究と理論との密接な関係

 理論の発展

  理論の発展段階

  理論研究の過程

  理論の複雑性とその範囲



 なぜ理論が問題となるのか

  理論は実践に妥当性を与えてその手引きとなる

  理論は診療報酬を正当化する

  理論は専門家の問題を明確にする

  理論は集団の成長とその構成員の専門家意識を高める

  理論は有能な実践家を育てる

 専門職を統一する理論

 諸理論のもつ語彙の問題

  概念化の最上層に位置するもの

  理論のレベル

  理論を実践に結びつける



第2章 ゲイル・フィドラー

 生い立ちと略歴

 理論的概念

  人間以外の環境と対象関係

  コミュニケーション・プロセス

  活動分析

 理論の臨床への適用

 作業療法専門職への適用



第3章 アン・クローニン・モゼイ

 生い立ちと略歴

 理論的概念

  精神保健領域の治療理論

  理論と治療理論

  専門職の分類法

  専門職の輪郭

 理論の臨床への適用

 作業療法専門職への適用

 その後の研究と他者による応用



第4章 レラ・A・ロレンス

 生い立ちと略歴

 理論の成り立ち

 ロレンスの発達理論に対する論評

 理論の臨床への適用

 作業療法専門職への適用



第5章 A・ジーン・エアーズ

 生い立ちと略歴

 理論の成り立ち

  感覚統合-用語

  発達的基礎

  神経学的基礎

  感覚統合障害

  研究方法

 理論の臨床への適用

  検査法の開発

  治療法

 感覚統合理論に対する論評

  理論に関する論評

  検査に関する論評



第6章 マリー・ライリー

 生い立ちと略歴

 理論の成り立ち

  理論的基礎

  作業行動パラダイムの要素

  仕事-遊びの連続性



  学生の研究

  動機づけと環境

  時間的適応

 理論の臨床への適用

  教育の必要性

  臨床への適用

 他者による作業行動のパラダイムの適用

  評価への適用

  治療への適用

  研究



第7章 ギャリー・キールホフナー

 生い立ちと略歴

 理論の成り立ち

  背景

  人間作業モデル

 システム(人間)と環境との交流

 理論の臨床への適用

 作業療法の将来的課題



第8章 理論分析

 理論家の背景

 理論の形成と発展

  理論-実践-理論のプロセス

  実践-研究-理論のプロセス

  理論-理論-研究・実践のプロセス

  理論形成の共通要素

 命題

 臨床への適用

 理論の広がりと複雑性

 理論の普及と有効性、および今後の展開 将来の方向性