書名 |
結核作業療法とその時代 ―甦る作業療法の原点 |
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筆頭著者 |
加賀谷 一・著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7639-2108-6 |
発行年 |
2003年5月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 204頁 |
分類 |
リハビリテーション/作業療法 |
価格 |
定価2,750円(本体2,500円 税10%) |
結核と共に始まり,結核と共に生き,結核の時代の終わりと共に静かに歴史の舞台から去ったその盛衰をたどり,そこに作業療法の原点を見いだす著者渾身のライフワーク.
現存する数少ない療養所資料,関係者の聞き取りといった一次資料を通して浮かび上がってくる具体的な作業療法の実態は,「社会的治療」としての独自の価値観を生みだしてゆくきわめて今日的な内容であった.戦後作業療法との理論的対比を明らかにしながら先人たちの情熱や実践との対話へと読者を誘う一冊.
【主要内容】結核という病/サナトリウムと大気安静栄養療法/慰安と運動/東京市療養所における作業療法/結核予防運動と回復期の問題/南知多共生園における作業療養/村松晴嵐荘の組織的作業療法/傷痍軍人医療委員会と作業療法指針/結核作業療法と後保護運動/新たな化学療法の登場と結核作業療法の退潮/最後の寄与―野村実と転換療法,等
第1章 結核という病-病原菌とヒトと社会
第2章 サナトリウムと大気安静栄養療法-自然治癒力への回帰
第3章 慰安と運動-結核作業療法の土壌
第4章 東京市療養所における作業療法-安静主義者と「有益な点」
第5章 結核予防運動と回復期の問題-軽快者保養所とコロニー
第6章 南知多共生園における作業療養-文芸誌と養鶏
第7章 村松晴嵐荘の組織的作業療法-隔離・予防から実生活復帰へ
第8章 傷痍軍人医療委員会と作業療法指針-国家的規模での取り組み
第9章 結核作業療法と後保護運動-残された領域
第10章 新たな化学療法の登場と結核作業療法の退潮
第11章 最後の寄与―野村実と転換療法
終章 結核作業療法の語りかけるもの