本書は、トレーニングに関する知識や現在のリサーチトピックをできるだけ多く掲載し、スポーツにおける競技者はもちろん、コーチ、トレーナー、監督をはじめ、体育学、栄養学、医学、看護学、その他の医療関連分野に従事する幅広い方々を対象として、競技の世界において強い体力、耐久性のある体力、勝つための体力をいかにしてつくるか、という課題に寄与することを念頭にして企画されたものです。内容は30章からなり、身体諸機能に対する運動トレーニングによる影響を細分化し、さらに31章には例として各スポーツ種目に適したトレーニング法を掲載いたしました。
特徴としては、さまざまな研究分野において精力的に研究されている先生方に執筆いただいております。加えて、それぞれの章の最後に、オリンピック、世界選手権、アジア大会、および全国大会などで活躍された選手、またはコーチ、監督などを長年経験され、卓越した指導法を有している方々のトレーニング法の「コツ」やその競技に取り組んできた精神力、哲学、考え方、あるいは具体的な医科学的臨床例を掲載していることがもう一つの特徴です。

目次

1章　筋とトレーニング―レジスタンストレーニング―
2章　筋とトレーニング―持久性トレーニング―
3章　パワーとトレーニング
4章　脳・脊髄運動神経系とトレーニング
5章　スキルとトレーニング
6章　高強度の運動とトレーニング
7章　持久的運動とトレーニング
8章　間欠的運動とトレーニング
9章　循環系とトレーニング
10章　スポーツ減量とトレーニング
11章　眼のはたらきとトレーニング
12章　バイオリズムとトレーニング
13章　トレーニングと意志力
14章　遺伝とトレーニング
15章　トレーニングと疲労および休養
16章　栄養とトレーニング
17章　水分調節とトレーニング
18章　女性とトレーニング
19章　環境とトレーニング
20章　エネルギー供給系とトレーニング
21章　ホルモン系とトレーニング
22章　肝・消化器系とトレーニング
23章　活性酸素とトレーニング
24章　血液組成とトレーニング
25章　免疫系とトレーニング
26章　腎臓とトレーニング
27章　酵素系とトレーニング
28章　自律神経とトレーニング
29章　加齢とトレーニング
30章　ジュニア競技選手のトレーニング
31章　スポーツ種目別トレーニング