本書は，診療放射線技師を目指す学生の教科書として，半期の講義で使用することを想定している。図を多用しわかりやすく解説をし，章末には演習問題をつけるとともに，国家試験にも対応できるように配慮した。

1．MRIの歴史

2．静磁場中の磁化とその運動
2.1　静磁場と磁化
2.2　歳差運動
2.3　磁気共鳴

3．スピンの励起と緩和
3.1　スピンの励起
3.2　MR信号の発生
3.3　スピンの緩和

4．MR画像の生成
4.1　傾斜磁場
4.2　選択励起法
4.3　周波数エンコード
4.4　位相エンコード
4.5　直交位相検波と出力信号のサンプリング
4.6　画像の生成

5．基本パルスシーケンス
5.1　180°反転パルスとスピンエコー
5.2　反転傾斜磁場パルスとグラディエントエコー
5.3　スピンエコー法
5.4　マルチエコー法
5.5　インバージョンリカバリ法
5.6　グラディエントエコー法

6．MR画像のコントラストとS/N
6.1　画像コントラストを決めるパラメータ
6.2　スピンエコー法での画像コントラスト
6.3　グラディエントエコー法での画像コントラスト
6.4　画像S/N，C/Nと測定法

7．高速スキャン
7.1　高速スピンエコー法
7.2　高速グラディエントエコー法

8．流れと拡散のイメージング
8.1　タイムオブフライト法
8.2　位相コントラスト法
8.3　MRアンジオグラフィ
8.4　読出し傾斜磁場パルスでの流れの影響
8.5　拡散強調イメージング
8.6　灌流イメージング

9．画像に影響するその他の因子あるいは効果
9.1　ケミカルシフト
9.2　磁化移動効果
9.3　BOLD効果

10．アーチファクト
10.1　動きのアーチファクト
10.2　折返しアーチファクト
10.3　打切りアーチファクト
10.4　ケミカルシフトアーチファクト
10.5　磁化率アーチファクト

11．MRI装置構成
11.1　システム構成
11.2　円形コイルによる磁場
11.3　静磁場系
11.4　傾斜磁場システム
11.5　送受信システム
11.6　RFコイル
11.7　制御・画像処理・コンソール系

12．MRI装置の安全性
12.1　安全法規格
12.2　MRI装置の生体作用と安全性
12.3　MRI装置の力学作用と安全性

参考：MRIにおける空間と磁場の考え方

むすび