書名 |
人体のメカニズムから学ぶ 放射線生物学 |
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筆頭著者 |
松本義久・編 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7583-1725-2 |
発行年 |
2017年2月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 328頁 |
分類 |
医療技術/臨床放射線 |
価格 |
定価6,160円(本体5,600円 税10%) |
診療放射線技師養成校の学生を対象とした『放射線生物学』のテキスト。疾病や体内で起こる異常の原因,発生機序といった難解な内容を,イラストや身近な例え話などを積極的に用いてわかりやすく解説。放射線の生物に対する作用や人体への影響,放射線によるがん治療といった内容はもちろん,近年着目されている放射線防護や安全管理についても網羅している。
また,欄外に「用語アラカルト」や「補足」を設け+αの知識を掲載するとともに,豊富な図表を用いて視覚的にも理解しやすいレイアウトとした。さらに,一通り学習した後,きちんと知識を習得できたかどうか確認するための「まとめのチェック」を各章末に掲載。放射線学の核となる「放射線生物学」の知識がしっかり身につく,講義用に最適な1冊。
1章 放射線・放射性物質の基礎
1 原子の構造
2 放射線の発生① 放射性同位元素の壊変
3 放射線の発生② 放射線発生装置,中性子源
4 放射線の種類と性質
5 放射線量と単位
6 天然放射性核種
7 人工放射性核種
8 自然放射線被ばく
9 人工放射線被ばく
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2章 人体を構成する細胞,分子
1 細胞の基本構造と細胞内小器官
2 生体を構成する分子
3 核酸(DNA,RNA)の構造
4 タンパク質の構造
5 DNAからRNA,タンパク質へ(転写,翻訳)
6 遺伝子発現の調節機構,転写制御とタンパク質分解
7 細胞増殖,細胞分裂,細胞周期
8 細胞骨格と細胞運動
9 エネルギー代謝
10 細胞外からのシグナル
11 細胞内情報伝達
12 幹細胞,細胞分化
13 細胞死
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3章 分子・細胞レベルでの放射線影響
1 直接作用と間接作用
2 フリーラジカル① 生成
3 フリーラジカル② ラジカルスカベンジャーなどの効果
4 放射線によるDNA損傷
5 突然変異
6 染色体突然変異(染色体異常)
7 放射線による細胞死
8 生存率曲線とモデル
9 亜致死損傷回復と潜在的致死損傷回復
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4章 組織・個体レベルでの放射線影響
1 放射線のさまざまな影響と分類
2 急性放射線症候群
3 造血系・免疫系への影響
4 消化器系への影響
5 脳・中枢神経系への影響
6 生殖器系への影響
7 皮膚への影響
8 眼・水晶体への影響
9 胎児の発育段階と放射線の影響
10 放射線発がん① 事例
11 放射線発がん② 線量とリスクの関係
12 放射線発がん③ 低線量域でのリスクについての考え方
13 遺伝性影響
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5章 放射線影響から生体を守る仕組み
1 DNA修復① 塩基損傷,一本鎖切断の修復
2 DNA修復② 二本鎖切断の修復
3 細胞周期チェックポイント
4 アポトーシス
5 放射線への細胞応答における重要分子① DNA-PK,ATM,ATR
6 放射線への細胞応答における重要分子② p53
7 放射線高感受性遺伝病
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6章 放射線影響を修飾する要因
1 細胞周期と放射線感受性の関係
2 分割照射と線量率の効果
3 線エネルギー付与(LET)と生物学的効果比(RBE)
4 酸素効果
5 放射線増感剤
6 放射線防護剤
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7章 放射線によるがん治療
1 腫瘍細胞の生物学的特徴
2 腫瘍組織と正常組織の放射線感受性
3 治療における分割照射
4 4つのR
5 陽子線・重粒子線によるがん治療
6 中性子によるがん治療
7 抗がん剤
8 分子標的(治療)薬
9 温熱療法
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8章 放射線防護と安全管理
1 放射線障害防止に関する国際機関と国内法令
2 放射線防護体系
3 線量限度,線量拘束値,診断参考レベル
4 放射線管理区域
5 放射線業務従事者の管理
6 外部被ばく,内部被ばくからの防護
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