書名 |
医療倫理学の方法 ―原則・ナラティヴ・手順 (第3版) |
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筆頭著者 |
宮坂道夫・著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-02820-2 |
発行年 |
2016年11月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 264頁 |
分類 |
基礎看護/基礎看護学/教科書 |
価格 |
定価3,080円(本体2,800円 税10%) |

本書は、全体を総論(第Ⅰ部での「歴史」、第Ⅱ部での「方法」)と各論(第Ⅲ部~Ⅵ部での「テーマ別医療倫理問題」)に分けた上で、講義のテキストとして使いやすいように15講に区切って構成している。医療における倫理的問題について、歴史的背景および原則論・物語論・手順論に沿って考える方法を初めに解説し、その後、具体的問題をどう判断するか事例を交えて解説する。

第Ⅰ部 医療倫理の歴史
第1講 古代から近代の医療倫理の変遷
A 古代医療における医療倫理
B 中世から近代にかけての医療倫理の変化
第2講 現代:患者の権利の時代へ
A 医療従事者が人命を奪った悲劇とその断罪
B 被験者の権利から患者の権利へ
第Ⅱ部 医療倫理学の方法
第3講 基本的な概念と構造
A 倫理問題を検討するためのルール
B 医療従事者のおかれた社会的立場
C ケーススタディ
[事例] 救急救命士による気管挿管
第4講 3つの方法論:原則論,物語論,手順論(1)
A 倫理理論
B 原則論
C 物語論
第5講 3つの方法論:原則論,物語論,手順論(2)
A 手順論
第Ⅲ部 死と喪失
第6講 死と喪失についてのレビュー
A 現代人の死生観
B 絶望と希望
C 死と自己決定
D 医療と死
E 倫理的問題はどこにあるか
第7講 告知:深刻な診断を知る,それを伝えるということ
A 「悪い知らせ」とは何か
B ケーススタディ:手順論による問題点の抽出と論点整理
[事例] がんの告知
C 倫理的問題の焦点:原則論と物語論による掘り下げ
第8講 尊厳死:最後まで生きる,その人にかかわるということ
A 尊厳死とは何か
B ケーススタディ:手順論による問題点の抽出と論点整理
[事例] 人工呼吸器の取りはずしを望む患者
C 倫理的問題の焦点:原則論と物語論による掘り下げ
第Ⅳ部 性と生殖
第9講 性(セクシュアリティ)について
A 性についてのレビュー
B ケーススタディ
[事例] 性的な介助を求められた理学療法士
C 倫理的問題の焦点
第10講 生殖について
A 生殖についてのレビュー
B ケーススタディ:生殖補助医療
[事例] 妹からの卵子提供による体外受精を考えている事例
C 倫理的問題の焦点:生殖補助医療
第11講 障害児の出生を「防ぐ」ということ
A ケーススタディ
[事例] 障害をもつ子どもの中絶を考えている事例
B 倫理的問題の焦点
第Ⅴ部 患者の権利と公共の福祉
第12講 患者と第三者の利害の対立
A 感染症による他者危害
B 精神障害による自己危害・他者危害
C 思想信条による自己危害
D 倫理的問題はどこにあるか
第13講 自己危害と他者危害
A ケーススタディ:感染症による他者危害の防止
[事例] 肺結核症患者への対応
B 倫理的問題の焦点:他者危害の防止
C ケーススタディ:自己危害の防止
[事例] 認知症症状のある高齢者の身体拘束
D 倫理的問題の焦点:自己危害の防止
第Ⅵ部 医学研究と医療資源
第14講 生体と医療資源
A 医学研究と研究倫理
B 医療資源
第15講 医療資源の配分と医療情報
A ケーススタディ:資源化の是非
[事例] ES細胞を利用した再生医療の研究
B 倫理的問題の焦点:資源化の是非
C ケーススタディ:医療資源の配分
[事例] 家族介護の限界と介護支援の拡充
あとがき
[資料]
WMAヘルシンキ宣言 人間を対象とする医学研究の倫理的原則
患者の権利に関するWMAリスボン宣言
日本医師会 医の倫理綱領
日本薬剤師会 薬剤師倫理規定
日本看護協会 看護者の倫理綱領
日本理学療法士協会 倫理規程
日本作業療法士協会 倫理綱領
日本視能訓練士協会 倫理規程
日本臨床衛生検査技師会 倫理綱領
日本歯科技工士会 歯科技工士の倫理綱領
索引