2015年、42年ぶりの難病医療法。2016年、史上はじめての障害者差別解消法。難病当事者をとりまく社会環境が大きく動いている現代、医療者の知識・技術、そして目標を飛躍させよう。患者がみな快く暮らしてゆけるために、斯界の第一線で活躍する当事者・看護師・保健師・介護士・医師・セラピストたちがその知見、ノウハウを結集。入院療養と在宅ケアが互いに高めあう、新時代の難病ハンドブック。

はじめに

第I部　難病ケアの現在
　序章　難病はなぜ，むずかしかったか
　　神経難病の現場から

　第1章　難病制度設計と現代の枠組み
　第1章増補　小児慢性特定疾病対策の要点と未来への提言

　第2章　難病患者の療養支援
　　保健師の役割を可視化する

　第3章　難病の経済学
　　医療と福祉サービスのアウトプットを評価する

　第4章　難病の【快】のケア指針

第II部　コミュニティケアの展開
　第5章　地域でささえる難病訪問看護
　　看護職発の事業展開

　第6章　外出支援事業「ガイドナース」と温泉つき宿泊
　　看護職発の事業展開

　第7章　重度難病者の退院支援・地域生活サポート
　　介護職発の事業展開

　第8章　理学療法士の実践
　　施設から訪問看護ステーションへ

　第9章　作業療法士の実践
　　施設から養成校での後進育成へ

第III部　当事者たちの挑戦
　第10章　私と家族のグレートジャーニー
　　筋ジストロフィーの在宅生活

　第11章　夢は，ナース現場への復職
　　アイザックス症候群の患者として学ぶ

　第12章　社会と医療と難病患者の架け橋に
　　CMT病のあたらしい患者会づくり

　第13章　地域で得た「しあわせぼけ」と働きたいきもち
　　SMAで30年病院に暮らした私の現在

　第14章　「寝たきり社長」のIT起業
　　患者発の事業展開，当事者雇用のその先へ

第IV部　過去と未来をむすぶ
　第15章　難病ケアはじまりの物語
　　広くささえる総称として「難病」は生まれた

　第16章　看護の原点としての難病
　　一例に学びながらケアの普遍を導くために

索引