書名 |
モリソン先生の精神科診断講座 ―Diagnosis Made Easier |
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原著者 |
James Morrison |
筆頭著者 |
高橋祥友・監訳 |
その他著者等 |
高橋 晶 訳/袖山 紀子 訳 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-02490-7 |
発行年 |
2016年4月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 288頁 |
分類 |
臨床医学系/精神神経科学/精神医学 |
価格 |
定価4,950円(本体4,500円 税10%) |

精神疾患の診断をテーマに、その基本的な考え方から個別の精神症状の診方といった実践的なテクニックまでを幅広くまとめた入門者向けテキスト。症例や箇条書きなどを織り交ぜながら、原著者ならではの読者に語りかけるような読みやすい文章で解説を展開する。精神症状から疾患を絞り込むためのフローチャート「ディシジョンツリー」も随所に収載し、臨床場面で役立てられる内容となっている。

はじめに
第I部 診断の基礎
第1章 診断への道
診断へのロードマップ
第2章 ロードマップに取りかかる
症状と兆候/なぜ症候群が必要なのだろうか?
第3章 診断の方法
鑑別診断/安全の階層/カーソンについてもう少し詳しく/ディシジョンツリー
第4章 情報の統合
異なる情報源からのデータが一致しない時の対処法/
データを評価して鑑別診断をする/矛盾する情報への対処
第5章 不確実性への対処
なぜ確実ではないのだろうか?/不確実な診断を解決する/
診断未確定という術語の意義/なぜ診断を下せないのだろうか?
第6章 複数の診断
重複罹患とは何か?/なぜ重複罹患について探らなければならないのか?/
重複罹患の同定/複数の診断のうちで優先順位をつける/複数診断間の関連
第7章 確認
ヴェロニカに関する考察/見逃されやすい問題/過度に用いられる診断/
定式化の検討/その後の対応/診断変更の問題
第II部 診断の構成要素
第8章 患者の全体像の理解
小児期/成人期の人生と生活状況/家族歴
第9章 身体疾患と精神科診断
身体障害と精神障害の関連/精神症状の原因となる身体疾患の手がかり/
身体化障害:特殊な症例/身体症状を活用して診断を下す/物質使用と精神障害
第10章 診断と精神機能評価
外見/気分・感情/会話の流れ/思考の内容/認知と知的能力/病識と判断力
第III部 診断技法の適用
第11章 うつ病と躁病の診断
うつ病の症候群/躁病とその亜型/重複罹患/境界領域
第12章 不安,恐怖,強迫,悩みの診断
パニック症と恐怖症/GAD,PTSD,OCDと重複罹患/急性ストレス障害
第13章 精神病の診断
統合失調症の亜型/器質性精神病/物質関連精神病/
他の精神病性障害と重複罹患/短期精神病性障害/共有精神病性障害/
統合失調症と精神病の他の原因との鑑別診断
第14章 記憶と思考の問題の診断
せん妄と認知症/他の認知障害と重複罹患/障害ではない認知の問題/
健忘と解離
第15章 物質の誤用と他の嗜癖の診断
物質使用障害/物質誤用に関連する障害/その他の嗜癖
第16章 パーソナリティと対人関係の問題の診断
パーソナリティ障害の診断の定義/対人関係の診断/障害と正常の識別
第17章 診断を超えて-コンプライアンス,自殺,暴力
コンプライアンス/自殺/暴力
第18章 患者,そして患者
付録 診断の原則
文献と推薦図書
監訳者あとがき
索引
サイドバー一覧
症状と兆候
妥当性と信頼性
レッドフラッグ情報を認識する
何が正常か?
重複罹患の率
偽陽性
精神症状にしばしば合併する身体症状
MSEを重視しすぎていないか?
躁病や軽躁病の身体的原因を認識する
二次性のうつ病を認識する
自殺ははたして合理的な行動とみなすことができるだろうか?
予後と統合失調症様精神病
統合失調症と他の精神病の鑑別
評価尺度は必要だろうか?
どのくらいの数の方法で正常といえるのだろうか?
独立した精神障害か物質関連の障害か?
なぜ治療の効果が上がらないのか?