胎児超音波検査の現場において，正常を無用に異常と判断してしまわないために，正常の範囲を多角的に解説した一冊．正常像の正しい理解が自ずと異常像の理解に繋がります．

第1章　胎児形態異常スクリーニング
　　1．総論
　　2．「レベル１」スクリーニング検査法
　　3．「レベル２」スクリーニング検査法
　　4．「レベル２＋α」スクリーニング検査法
第2章　妊娠初期
　A．妊娠13週までの正常胎児の正常像
第3章　妊娠中期後期
　A．全身
　B．頭部
　■　代表的な断面の正常像
　　1．頭蓋内は左右対称で異常像を認めない
　　2．頭蓋に突出する異常像を認めない
　C．顔
　■　正常像
　　1．口唇裂を認めない
　　2．その他
　D．胸部
　■　正常像
　　1．心臓の位置と軸は左に寄っている
　　2．左右心房心室の大きさのバランスがよい
　　3．胸腔内に異常な像を認めない
　　4．大動脈と肺動脈がらせん状に走行
　　5．大動脈と肺動脈の太さがほぼ同じ
　E．腹部
　■　正常像
　　1．胃胞は左側
　　2．胃，膀胱，胆嚢以外に嚢胞を認めない
　　3．腹壁（臍部）から臓器の脱出を認めない
　　4．その他
　F．脊柱・殿部
　■　正常像
　　1．脊髄髄膜瘤
　　2．仙尾部奇形腫
　　3．その他の疾患における脊椎の評価
　G．四肢
　■　概要
　　1．十分な長さの四肢を確認
　H．外性器
　　1．男児の正常像
　　2．女児の正常像
　　3．尿道下裂
　　4．精査を考慮する所見
　　5．性別がわかりにくい場合
　I．羊水─羊水量の評価─
　　1．羊水過多も過少も認めない
第4章　胎児計測
　A．妊娠週数の確認・修正のための妊娠初期の正しい胎児計測法

　B．推定児体重算出のための正しい胎児計測法（BPD，FL，AC）