書名 |
災害時のメンタルヘルス |
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筆頭著者 |
酒井明夫・他監 |
その他著者等 |
丹羽 真一 監修/松岡 洋夫 監修/大塚 耕太郎 編集/加藤 寛 編集/金 吉晴 編集/松本 和紀 編集 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-02435-8 |
発行年 |
2016年3月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 268頁 |
分類 |
臨床医学系/精神神経科学/精神医学 |
価格 |
定価3,520円(本体3,200円 税10%) |
今後予想される大規模自然災害における精神医学的対応について、災害発生直後・急性期から中長期までを網羅して解説する。第1章から第8章までは被災現場での支援ならびに被災地外からの支援について、その方法、理論的背景、実際を今後に活かせる視点でまとめた。第9章は、医師、保健師、自治体、大学精神科、精神科病院などさまざまな立場からの、主に東日本大震災での実際の経験を実践編としてまとめた。
第1章 災害とメンタルヘルス
1.災害と精神医療
2.災害時のメンタルヘルス活動の歴史と進展
3.災害への反応とフェーズ
4.疫学:罹患率,危険因子,防御因子
5.アセスメント・モデル,支援計画
第2章 直後・急性期における支援の実際
1.避難所等での支援
2.サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)
I.WHO版PFA
II.米国版PFA
3.薬物の用い方
4.惨事ストレスと支援者のケア
I.総論
II.遺体関連業務従事者のメンタルヘルス
5.組織間の連携
6.メディア対応
第3章 直後・急性期:外部からの支援
1.総論
2.災害派遣精神医療チーム(DPAT)について
3.子どもの支援と関連機関との連携
4.一般医療チームにおける支援と連携
5.ボランティア団体との連携
第4章 直後・急性期:被災地域内の状況と支援
1.総論
2.精神保健福祉センター
3.保健所
4.市町村:保健師
5.精神科病院-対応と備え
6.精神医学講座
7.自治体・障害福祉課
8.福祉事業所
第5章 介入方法
1.総論
2.認知行動療法的アプローチ
3.急性ストレス障害(ASD)と心的外傷後ストレス障害(PTSD)
4.災害による喪失と死別への心理的ケア・治療
5.サイコロジカル・リカバリー・スキル(SPR)
第6章 特別な支援対象
1.職域での支援
2.子ども・若者への支援
3.アルコール問題への対応
4.リエゾン・総合病院での支援
5.原発災害での支援
6.多文化的対応
7.精神障害者への支援
8.高齢者への支援
第7章 中・長期の支援:総論
第8章 災害における研究
1.研究の手続きと倫理
2.災害時のアセスメントツールと研究
3.災害時の疫学研究
第9章 実践編
1.岡山県心のケアチーム「雪風」-南三陸町での経験
2.国立国際医療研究センター国府台病院こころのケアチーム
-宮城県石巻市での支援を通して
3.兵庫県こころのケアチーム
4.神奈川県心のケアチームの支援活動報告
5.宮城県精神保健福祉センター
6.福島県精神保健福祉センター
7.仙台市精神保健福祉総合センターの実施した震災後メンタルヘルス対策
8.陸前高田市における保健所保健師の活動報告
9.宮城県東部保健福祉事務所(石巻保健所)の活動
10.石巻市保健師の経験
11.被災地南三陸町からの活動報告
12.南相馬市のこころのケア活動
13.気仙沼市・光ヶ丘保養園での経験
14.岩沼市・南浜中央病院での経験
15.石巻市・こだまホスピタルでの経験
16.南相馬市・小高赤坂病院の経験
17.登米市・石越病院の経験-被災医療機関からの受け入れ
18.岩手医科大学精神医学講座
19.東北大学精神医学教室
20.精神医学講座担当者会議
21.被災地内での外部・内部支援者のコーディネート
22.子どものケア
23.北海道子どものこころのケアチームの経験
24.被災地域における子どものこころのケアシステムの構築
25.アルコール問題へのグループ・アプローチによる対応
26.久里浜こころのケアチームのアルコール問題への対応
27.こころのケアセンター-阪神・淡路大震災の経験から
28.新潟県精神保健福祉協会こころのケアセンター
29.岩手県こころのケアセンター
30.みやぎ心のケアセンター
31.ふくしま心のケアセンター-混迷からみえてきたもの
32.石巻圏における新たな精神保健活動への取り組み-からころステーションの活動
33.なごみ
34.地域再生の試み
索引