やさしくわかりやすい放射化学，放射薬品学領域の教科書．薬剤師国家試験への対応を基軸としつつも，理解を助けるためのやや高度な情報を適宜盛り込み，飽きずに学べる構成．また，放射線科の医師による医療現場での放射線利用についての紹介など，医療についての記述を充実させ，薬剤師としての実務で困らない力を育むことを目指した．

【主要目次】
1章　はじめに
　A　放射線と環境
　B　放射線と医療
　C　まとめ
2章　原子核および放射能
　A　原子の構造
　B　壊変の形式，壊変図式
　C　壊変の法則と放射平衡
　D　放射能の単位，比放射能
3章　放射線と物質の相互作用
　A　α線
　B　β-線
　C　β＋線
　D　γ線
　E　中性子線
　F　放射線量を表す単位
4章　原子核反応と放射同位元素の製造
　A　天然放射性核種
　B　核反応
　C　核分裂
　D　人工放射性核種とその製造
5章　放射線測定法
　A　放射能と測定値
　B　放射線測定器
　C　放射線エネルギーの測定
6章　薬学領域における放射性同位元素の利用
　A　放射性化合物を用いた体内動態の解析
　B　放射性化合物を用いた基礎研究や臨床検査における分析手法
　C　同位体希釈分析
　D　放射化分析
　E　滅菌
　F　ライフサイエンス研究における新たな利用
7章　放射性医薬品
　A　核医学検査と放射性医薬品
　B　放射性医薬品の定義
　C　放射性医薬品の分類
　D　放射線医薬品総論
　E　放射性医薬品各論
8章　物理的画像診断法
　A　X線による画像診断
　B　核医学検査
　C　核磁気共鳴（NMR）による画像診断
　D　超音波による画像診断
　E　その他の方法による画像診断
9章　放射線の生体への影響
　A　環境からの放射線被曝
　B　直接作用と間接作用
　C　放射線が細胞に及ぼす影響
　D　放射線が組織に及ぼす影響
　E　放射線が個体に及ぼす影響
　F　放射線が胎児に及ぼす影響
　G　内部被曝
　H　外部被曝
　I　非電離放射線の生体に及ぼす影響
10章　放射線安全管理
　A　国際放射線防護委員会（ICRP)による勧告
　B　放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律（障害防止法)
　C　放射性同位元素の安全取り扱い
　D　事故と対策
11章　薬剤師と放射線のかかわり
　A　環境における放射線と薬剤師
　B　医療における放射線利用と薬剤師
索引