書名 |
きこえと遺伝子 ―難聴の遺伝子診断とその社会的貢献 (改訂第2版) |
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筆頭著者 |
宇佐美真一・編 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-307-37111-7 |
発行年 |
2015年6月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 192頁 |
分類 |
臨床医学系/耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 |
価格 |
定価4,180円(本体3,800円 税10%) |
2006年に発刊され、難聴医療に変革をもたらした名著「きこえと遺伝子」が10年目にして大改訂を行い、リニューアルした。総ページはほぼ倍の192ページとなり、この10年の目覚ましい進歩を物語っている。改訂版では遺伝子解析の最新技術、遺伝カウンセリング、臨床で見出される難聴遺伝子についての最新の情報を盛り込み、難聴の遺伝子医療に必要な知識を網羅した。今や遺伝子診断は難聴医療に携わる上で、必要不可欠な診断ツールとなっている。
1 遺伝子とは
1-1 遺伝子とは
1-2 遺伝子からタンパク質へ
1-3 ミトコンドリア遺伝子──もう一つのDNA
1-4 遺伝子変異と遺伝子多型
1-5 変異は誰でも持っている
1-6 遺伝子変異と難聴
1-7 メンデル遺伝性の難聴と多因子遺伝性の難聴
1-8 メンデル遺伝性の難聴
1-9 多因子遺伝性の難聴
2 なぜ遺伝子診断か
2-1 先天性難聴の原因
2-2 遺伝性難聴の分類
2-3 難聴の疫学
2-4 遺伝子診断のメリット
3 内耳における遺伝子の局在と役割
3-1 蝸牛における難聴遺伝子の局在とその役割
3-2 内有毛細胞──振動を電気信号に変換するセンサー細胞
3-3 外有毛細胞──振動を増幅するアンプ
3-4 内柱細胞・外柱細胞──有毛細胞を支える柱
3-5 内指節細胞・内境界細胞・外指節細胞──コルチ器におけるグリア様細胞
3-6 ラセン隆起──コルチ器における重炭酸イオン、塩化物イオン、ヨウ素イオン輸送の中心
3-7 血管条──メカノトランスダクションの動力源
3-8 蓋膜──メカノトランスダクションの効率化に寄与
3-9 ライスネル膜──内リンパ液と外リンパ液を分ける隔壁
3-10 前庭の構造と遺伝子発現
3-11 難聴原因遺伝子の発現と症候群
3-12 遺伝子発現からみた臨床像、介入のアウトカム予測
4 難聴遺伝子解析技術の進歩
4-1 連鎖解析による原因遺伝子の特定
4-2 直接シーケンス法
4-3 PCR─RFLP法
4-4 インベーダー法
4-5 超並列シーケンス法──次世代シーケンス法
4-6 CNVs
4-7 原因遺伝子であることの検証
4-8 臨床検査としての精度管理
5 遺伝子診断を軸にした難聴医療
5-1 新生児聴覚スクリーニングとその後の検査のプロセス
5-2 聴覚検査──ABR、ASSR、COR、PTA
5-3 画像検査と遺伝子──EVA、IP─II、IP─III、蝸牛奇形、蝸牛神経低形成
5-4 補聴器
5-5 人工内耳──マッピング、遺伝子ごとの言語発達
5-6 残存聴力活用型人工内耳
6 難聴の遺伝カウンセリング
6-1 遺伝カウンセリングの基本理念
6-2 遺伝カウンセリングの対象
6-3 遺伝カウンセリングの診療体制
6-4 遺伝カウンセリング担当者
6-5 難聴に関連した遺伝カウンセリングの実際
6-6 信州大学医学部附属病院の取り組み
7 日本人難聴患者に見出される難聴遺伝子
7-1 GJB2遺伝子
7-2 SLC26A4遺伝子
7-3 ミトコンドリア遺伝子1555 A>G変異
7-4 ミトコンドリア遺伝子3243 A>G変異
7-5 CDH23遺伝子
7-6 KCNQ4遺伝子
7-7 TECTA遺伝子
7-8 WFS1遺伝子
7-9 OTOF遺伝子
7-10 COCH遺伝子
7-11 MYO15A遺伝子
7-12 MYO6遺伝子
7-13 TMPRSS3遺伝子
7-14 ACTG1遺伝子
7-15 CRYM遺伝子
7-16 COL9A3遺伝子
7-17 Usher症候群の原因遺伝子
7-18 EYA1遺伝子
7-19 NOG遺伝子
8 難聴遺伝子のルーツ
あとがき