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書名

睡眠の生理と臨床 ―健康を育む「ねむり」の科学 (改訂第3版)

筆頭著者

神山 潤・著

出版社名

診断と治療社

ISBNコード

ISBN978-4-7878-2182-9

発行年

2015年4月

判型 / 頁数

B5判 / 180頁

分類

臨床医学系/小児科学

価格

定価5,500円(本体5,000円 税10%)

内容

脳科学と睡眠との関係を基礎研究から考察した第I部「基礎編」,睡眠障害や睡眠に関する社会的問題について詳説した第II部「臨床編」から構成されている.
今回の改訂では,ICSD-3を最新知見とともにわかりやすく解説.睡眠に関するコラムも多数掲載し,睡眠の基礎知識から臨床の各論まで集約した充実の一冊となっている.本書をきっかけに,眠りを真剣に考える方が一人でも増えてほしいという執筆者の願いを込めている.

目次

著者略歴

はじめに


第Ⅰ部 基礎編

1章 State
1.State の定義
2.レム睡眠とノンレム睡眠
3.Rope theory (ロープ理論)


2章 睡眠・覚醒の系統発生
1.節足動物
2.軟体動物
3.脊索動物


3章 個体発生
1.胎 児
2.早期産児
3.睡眠関連の諸因子の生後変化


4章 眠りをもたらす脳
A 睡眠-覚醒のモデル
1.古典的な睡眠中枢と覚醒中枢
2.two-process model
3.現在の睡眠中枢と覚醒中枢
4.flip-flopモデル
(中間状態のないシーソーモデル)

B レム睡眠の実行系
1.PGO波,急速眼球運動
2.脳 波
3.筋活動抑制
4.相動性筋活動

C 時計機構
1.視交叉上核(生体時計)
2.概日周期発現の基礎
3.時計周期への光の影響
4.疾患を手がかりに
5.SCNからの遠心路
6.SCNとメラトニン
7.遺伝子の発現・転写のネガティブフィードバック機構によらないリズム発生
8.食餌により形成されるリズム

D 視 床

E 延 髄


5章 眠りと物質
A 睡眠関連遺伝子

B 睡眠物質

1.おもな睡眠物質
2.眠りとホルモン
3.メラトニン
4.薬 剤


6章 発達早期の睡眠
1.ニワトリの胚を用いた研究から
2.睡眠の出生後の変化
3.睡眠時間と脳機能との関連
4.睡眠覚醒リズムと脳機能との関連
5.睡眠の発達とセロトニン神経系


第Ⅱ部 臨床編

7章 睡眠の観察方法

1.睡眠ポリグラフィー
2.反復睡眠潜時検査
3.覚醒維持検査
4.モニター項目のオプション
5.その他の観察法
6.指標の評価
7.覚醒反応
8.CAP(cyclic alternating pattern)
9.質問紙


8章 睡眠関連疾患
A 新しい国際分類[ICSD-3(2014)]にしたがって
1.不眠症
2.睡眠呼吸異常症群
3.中枢性過眠症群
4.概日リズム睡眠覚醒異常症群
5.睡眠随伴症群
6.睡眠関連運動異常症群
7.睡眠関連てんかん

B ICSD-3に独立しては取り上げられていない項目
1.様々な疾患に伴う眠りの問題
2.夜泣き
3.乳幼児突然死症候群(SIDS)
4.失同調


9章 眠りが困難な時代
 1.睡眠時間
 2.睡眠覚醒リズム
 3.日本の子どもたちの状況
 4.寝不足,夜ふかしの原因
 5.睡眠不足・睡眠覚醒リズム障害対策
 6.保育園での昼寝
 7.睡眠不足および睡眠覚醒リズム異常がもたらす長期的な影響に関する仮説
 8.母親および女性の眠り
 9.サマータイム
10.わが国の交代勤務者
11.睡眠時間,IQ,および平均余命
12.最後に


文献リスト


索 引

コラム
① 成長ホルモンについての誤解
② 子どもの早起きをすすめる会(1)
③ 不都合な真実revisited
④ 子どもの早起きをすすめる会(2)
⑤ 居眠りは怠け!? 罪深い寓話「うさぎとかめ」
⑥ 身体は最も身近な自然
⑦ 睡眠蔑視の起源は『養生訓』?
⑧ 日本の肥満対策には眠りの視点が欠如
⑨ 考えるということ


おわりに