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書名

幼児期運動指針実践ガイド

筆頭著者

日本発育発達学会・編

出版社名

杏林書院

ISBNコード

ISBN978-4-7644-1153-1

発行年

2014年4月

判型 / 頁数

B5判 / 160頁

分類

保健・体育/体育学一般

価格

定価2,090円(本体1,900円 税10%)

内容

2012年に文部科学省は,幼児期に体を動かして遊び,運動することの重要性を指摘し,子どもたちが少なくても一日60分間以上,運動することを勧める「幼児期運動指針」が策定されました.これは,全国の幼稚園児や保育園児,保育者(幼稚園教諭・保育士)を対象にした大規模な調査研究や,学術的な文献研究などを積み重ねた結果にも基づいています.
本書は,「幼児期運動指針」に盛り込まれた内容や考え方をわかりやすく解説するとともに,幼児の教育・保育現場において役立つような実際知識をより多く加味した内容になっています.幼児期の運動は,それが「体力の発達」や「運動能力の向上」といった運動にかかわるものだけではなく,「こころ」の成長や「認知機能」,とりわけ脳の発達を促すことにも大きな注目が集まっており,最新の研究成果についても記述しています.
付録には,運動能力の測定方法や評価の方法を文部科学省の示した方法に準拠して示しました.
幼児教育や幼児の運動に関心を持つ研究者,大学教員,幼児教育や保育を志す学生,現場の保育士,幼稚園教諭,の皆さんをはじめ,幼児教育や保育に関連する方々にとって,有意義な一冊となることを願っています.

目次

第1章 幼児期運動指針とは?
 1.幼児期運動指針の背景
 2.幼児期運動指針が策定された意図について
 3.幼児期運動指針の知っておくべきポイント
 4.幼児期の運動発達の特性
 5.現場で活かすチェックリスト
 Column 1 歯と唾液
 Column 2 ヒトの歯について
第2章 幼児期における身体活動の現状と問題点
 1.遊び状況の問題点
 2.生活習慣の問題点
 Column 3 乳歯から永久歯に
 Column 4 歯と噛み合わせ
第3章 幼児期における運動の意義
 1.幼児期における運動の意義
 2.丈夫で健康的な体になる
 3.意欲的に取り組むこころが育まれる
 4.協調性、コミュニケーション能力が高い子どもに
 5.認知的能力の発達にも効果がある
 6.幼児の生活動作スキル
 Column 5 発育の季節変動とは?
 Column 6 発育と生活リズム〜「早寝・早起き・朝ごはん」の重要性〜
 Column 7 身長・体重のパーセンタイル曲線と平均値
第4章 運動効果を高める具体的な取り組み
 1.保育者に向けた提案
  ・発達の特性に応じた遊びを提供すること、提供するために
  ・「いろいろな遊びの中で十分に体を動かす」ことができるように
  ・「自発的に体を動かして遊ぶ」ことができるように〜遊びの仕掛け〜
  ・日ごろの保育を行事につなぐ
  ・安全に楽しく遊べる環境をつくることができるように
  ・保護者との連携
  ・体力・運動能力を測り、知らせる
  ・園だよりの活用
 2.保護者に向けた提案
  ・多様な動きが含まれる遊びを取り入れましょう
  ・楽しく体を動かす時間をつくりましょう
  ・安全に楽しく遊ぶことができる環境をつくりましょう
  ・安全に楽しく遊ぶ環境をつくりましょう〜園・地域の連携と情報〜
 Column 8 肥満と痩せの評価法
 Column 9 身体計測値の活用〜家庭でできる健康管理〜
第5章 幼児の動作発達と評価
 1.運動発達の特性
 2.動きの習得の考え方
 3.動きの評価の重要性
 4.動きの多様化をとらえる評価の方法
 5.動きの洗練化をとらえる評価の方法
 6.発達段階の特性と経験しておきたい遊び(動き)
 7.基本的な動きの習得における小学校教育とのつながり
 8.基本的な動きの習得にむけて

 付 録 今日から使える便利ツール
 1.運動能力測定の実施上の注意
 2.運動能力測定項目とその測定方法
 3.運動能力測定値の評価
 4.げんき新聞〜保護者に運動効果を理解してもらうために〜