書名 |
今なぜ発達行動学なのか ―胎児期からの行動メカニズム |
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筆頭著者 |
小西行郎・編著 |
その他著者等 |
加藤正晴 鍋倉淳一 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7878-2033-4 |
発行年 |
2013年9月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 200頁 |
分類 |
臨床医学系/周産期医学 |
価格 |
定価4,180円(本体3,800円 税10%) |
「動く」ことから「こころ」が生まれてくる、という仮説に基づき、胎児期からの運動を起点に、乳児期までの運動発達や認知情動発達について述べた1冊
はじめに―今なぜ発達行動学なのか /小西行郎
■ 第1章 ヒトの行動の始まりを考える /小西行郎
─■第1節 胎動の研究の歴史
a.胎動の発見
b.胎動の科学的研究の始まり
c.超音波の導入による胎児研究のブレイクスルー
d.「発達学」の成立
─■第2節 運動発達の俯瞰
─■第3節 胎動の出現・発達と中枢神経の発達
a.胎児はどのようにして動くようになるのか
b.原始反射が生まれるメカニズムと原始反射の意義
c.原始反射の消失
d.胎児はなぜ指しゃぶりをするのか
e.general movement(GM)の謎
f.胎動は年齢変化するのか
g.胎動とサーカディアンリズムの形成
h.表情の出現:胎児はなぜ笑うのか
i.胎動の種類と新生児期の運動への移行とは
j.胎動に影響を与えるものと胎動の異常
k.胎児の感覚機能
■ 第2章 発達期における脳機能回路の再編成 /鍋倉淳一
─■第1節 神経回路の基本単位
─■第2節 神経ネットワークの形成
a.大脳皮質の形成
b.グリア細胞の発生と発達
─■第3節 神経回路の再編成
a.配線が変わる:余剰な神経回路連絡の除去
b.情報の受け渡しの方法が変わる
─■第4節 今後の課題
■ 第3章 視覚・聴覚・触覚とその統合・発達 /加藤正晴
─■第1節 視覚の発達
a.視覚の情報経路
b.視力の発達
c.立体視と奥行き知覚
d.運動視の発達
e.色の知覚
─■第2節 聴覚の発達
a.聴覚の情報経路
b.さまざまな聴覚の発達
c.カテゴリカル知覚
─■第3節 触覚の発達
a.センサ部分の構造
b.触覚,自己受容感覚の情報経路
c.触覚の発達
─■第4節 嗅覚と味覚の発達
a.嗅覚と味覚の情報経路
b.嗅覚と味覚の発達
c.嗅覚と味覚の記憶
─■第5節 複数感覚の統合
a.一体化した世界の知覚
b.感覚間の共通属性による統合
c.McGurk効果
d.共感覚とは
e.共感覚の種類
f.共感覚を説明するモデル
g.今後の展望
■ 第4章 発達学の再構築 /小西行郎
─■第1節 覆されたneuronal maturationist model(NMM)
─■第2節 神経ダーウィニズム(neuronal group selection theory)
─■第3節 脳の可塑性とシナプスの過形成と刈り込み
─■第4節 発達学再考
■ 第5章 新生児の運動 /小西行郎
─■第1節 新生児の運動
─■第2節 原始反射の発達
─■第3節 general movement(GM)の発達と意義
─■第4節 随意運動は新生児期から?
─■第5節 運動と知覚の輪が認知を造る
■ 第6章 運動発達の原則を見直す /小西行郎
─■第1節 自己の身体認知と利き手
a.自己の身体認知
b.自己近接空間
c.胎児期の接触行動と利き手
─■第2節 自己の運動認知
─■第3節 ヒトはなぜ歩けるようになるのか
─■第4節 運動発達の順序性
─■第5節 発達の節目―運動発達と認知・社会性の発達の大きな変換点
─■第6節 全体の運動から個々の運動へ
─■第7節 運動の多様性を造る
─■第8節 ミラーニューロン発見の意味
あとがき /小西行郎