血液がんの化学療法にともなう有害事象に対する理解と対処、支持療法を中心に解説しつつ、チーム医療をスムーズに行うための“共通の場”を提供することを目指したマニュアル。医師・看護師・薬剤医師等による相互チェック作業の重要性を説く。薬剤や疾患に関しては、実際の医療現場で絶えず確認すべき項目を整理して記載し、疫学、病態生理、診断等に関しては薬物治療との関係において必要最小限をその治療との関係で示す。治療に直接携わる医師をはじめ、コメディカルにとっても必要な知識を提示する。

I総論
1， 血液がんの治療総論
2， 小児血液がんの治療総論
3， 抗がん剤概論
4， 血液がんの薬物療法
5， 補助療法における薬物ケア
6， 造血幹細胞移植の薬物
7， 効果判定と用語

II各論
1， 急性骨髄性白血病（成人）
2， 急性骨髄性白血病（小児）
3， 急性リンパ性白血病（成人）
4， 急性リンパ性白血病（小児）
5， 慢性骨髄性白血病
6， 骨髄異形成症候群（高リスク症例を中心に）
7， 中・高悪性度リンパ腫
8， 低悪性度非ホジキンリンパ腫
9， ホジキンリンパ腫
10， 成人T細胞白血病・リンパ腫
11， 小児のリンパ腫
12， 多発性骨髄腫

IIIチーム医療に向けて
1， チーム医療における看護師の役割
2， インフォームドコンセント：よりよい患者・家族と医療従事者の関係を築くために
3， チーム医療における薬剤師の役割
4， 心理・社会的支援：医療ソーシャルワーカーの役割
5， 小児血液がん治療におけるチーム医療
6， 小児血液がんチームにおける看護師の役割
7， 子育て世代のがん患者と家族のケア：チーム医療におけるそれぞれの役割・相互の連携について