書名 |
運動器慢性痛診療の手引き |
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筆頭著者 |
日本整形外科学会運動器疼痛対策委員会・編 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-524-26913-6 |
発行年 |
2013年11月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 190頁 |
分類 |
臨床医学系/整形外科学 |
価格 |
定価3,740円(本体3,400円 税10%) |
局所の組織由来ではない運動器の痛み,特に神経経路や記憶,精神面などに影響を受ける慢性痛,修飾された痛みの解明と対策について,さらに,これまで整形外科医が使ってこなかった中枢系に作用する薬剤の使い方などについて,日本整形外科学会運動器疼痛対策委員会の成果をまとめたマニュアル.
【内容目次】
I 運動器慢性痛の対応の基本
運動器における痛みとその対応
1.痛みと痛み行動
2.慢性痛の診断・評価のポイント(急性痛との相違)
3.画像診断学的評価
4.精神心理的要素の評価
5.ゴール設定と治療方針
6.薬物療法とその選択
7.運動療法やその他の保存療法
8.生物心理社会的な因子や適切な対応の重要性
II 疫学・基礎・痛みの種類
1 運動器の痛み・しびれ
a 1万人規模の全ランダム抽出サンプルによる研究結果
b 事故や手術関連の疫学
2 痛みの神経生理
1.痛みの発生
2.痛みの伝導
3 治療に必要な痛みの分類
1.侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛と心理社会的要因が影響する痛み
2.急性痛と慢性痛
3.がん性疼痛と非がん性慢性痛
III 運動器慢性痛にみられる問題点
1 なぜ治らないのか考えてみよう
2 慢性痛がもつ問題点
a 心理的問題(要因と対処)
b 運動器の廃用と筋変化・萎縮
c 姿勢異常による痛み,筋骨格系への過負荷
d 神経系機能変化や神経系での記憶と痛みの慢性化
e 手術療法にみられる課題と対応
f 運動器慢性痛と内科疾患
IV 運動器慢性痛への対処
1 ゴール設定と治療法の選択
2 慢性痛患者の評価
1.慢性痛で一般的に用いられている心理検査
2.心因の考え方
3.テストバッテリーの内容
4.実際の適用法
3 薬物療法
A 薬物選択の基本
a 薬物の種類
b 非オピオイド鎮痛薬
B オピオイド
1.オピオイドとは?
2.各薬物の種類と特徴,選択の基準と適応および使用法
3.副作用とその対策
4.使用上の注意・禁忌・ピットフォール
C 漢方
1.診断法
2.運動器疾患による疼痛治療の実際
4 運動器慢性痛における運動療法の原則と実際
1.運動療法の原則
2.運動療法の種類
3.運動療法の実際
5 しばしば行われる侵襲的治療
1.各種ブロック療法
2.その他のブロック療法
3.脊髄電気刺激療法
4.文献から考える有効性
6 手術療法の種類と適応
1.腰部脊柱管狭窄症
2.腰椎椎間板ヘルニア
3.脊椎椎体骨折
4.慢性腰痛
5.頚椎症性脊髄症
6.頚椎症性神経根症
7.頚椎椎間板ヘルニア
8.頚椎後縦靱帯骨化症
9.転移性脊椎腫瘍
10.変形性膝関節症
11.変形性股関節症
7 慢性痛へのチームアプローチ
1.チームアプローチと集学的治療
2.チームの構成と運営
3.MPTで基盤となる生物心理社会モデル的考え方と進め方
4.MPTにおける心理社会面の分析・対応と運営上の課題
V 疾患各論
1 非特異的腰痛
1.非特異的疼痛とは?
2.頻度,予後
3.病態,臨床像
4.診断
5.治療
2 椎間板ヘルニア
1.椎間板ヘルニアとは?
2.頻度,病因
3.臨床像
4.診断
5.治療方針
6.合併症と予後
3 機能性疼痛症候群と線維筋痛症
1.機能性疼痛症候群を含めた痛みの分類について
2.線維筋痛症とは?
3.線維筋痛症の頻度・予後
4.線維筋痛症の病態・臨床像
5.診断
6.治療
4 スポーツ障害および外傷による痛み
1.スポーツ障害・外傷とは?
2.頻度,予後
3.病態,臨床像
4.診断
5.治療
5 腱付着部炎
1.腱付着部炎とは?
2.頻度,予後
3.病態
4.診断
5.治療
6.まとめ
6 頚部痛,外傷性頚部症候群と脳脊髄液減少症
1.病態,臨床像
2.診断
3.治療
7 複合性局所疼痛症候群
1.疾患概念
2.評価
3.治療指針
索引