人体病理学の決定版．疾患の概念や分類，形態学的な特徴などを約1000枚の病理写真をカラーで収載して詳解．総論では病態のメカニズムを，中核をなす各論では器官別に代表的な疾患から希少な疾患まで網羅．また，小児疾患や，糖尿病などの全身性疾患，心不全などの統合病態については横断的に解説している．辞書的にも使える一冊．

総　論

第１章 序　論
　１.器官病理学とは
　２.器官病理学と医学および医療
　３.病理学方法論の進歩
　４.分子病理診断学概説

第２章 細胞の増殖・分化と組織修復
A.細胞の増殖と分化
B.細胞の数的・量的・形態的・機能的適応
C.組織修復

第３章 細胞傷害
　１.細胞傷害とは
　２.細胞傷害の形態学
　３.アポトーシス

第４章 遺伝子異常と疾患
A.ヒトゲノムと遺伝子
B.変異（突然変異）
C.染色体異常を伴わない遺伝性疾患
D.染色体異常による疾患

第５章 環境と疾患
A.大気汚染
B.化学物質・薬物による傷害
C.物理的傷害
D.栄養障害

第６章 循環障害
　１.循環系のしくみ
　２.充血とうっ血
　３.虚血
　４.出血
　５.血栓症
　６.塞栓症
　７.梗塞
　８.水および電解質代謝異常

第７章 免疫応答機序と免疫異常
A.免疫応答のしくみ
B.免疫異常と疾患

第８章 炎　症
　１.急性炎症
　２.慢性炎症

第９章 感染症
A.感染症とは
B.感染防御
C.感染症と病理学

第10章 腫　瘍
A.腫瘍の概念
B.腫瘍の疫学
C.腫瘍の生物学的特徴
D.腫瘍の進行度—TNM分類
E.癌の分子メカニズム
F.多段階発癌と分子機序
G.発癌の要因
H.腫瘍と免疫


各　論

第１章 循環器
A.心
B.血管，リンパ管

第２章 血液・造血器
A.非腫瘍性病変
B.腫瘍性病変

第３章 頭頚部
A.唾液腺
B.鼻腔・副鼻腔
C.咽頭・喉頭

第４章 口　腔
口腔の疾患

第５章 呼吸器
A.肺
B.胸　膜
C.縦　隔

第６章 消化管
A.食道の病変
B.胃の病変
C.腸の疾患（虫垂，肛門を含む）
D.肛門管と肛門の病変
E.腹膜の病変

第７章 肝・胆嚢および胆道・膵
A.肝
B.胆嚢，肝外胆管
C.膵

第８章 泌尿器
A.腎
B.尿　管
C.膀　胱
D.尿　道

第９章 内分泌器
A.下垂体
B.松果体
C.甲状腺
D.副腎皮質
E.副腎髄質・傍神経節
F.膵　島

第10章 乳　腺
A.形成異常と肥大
B.乳腺炎
C.線維嚢胞症（乳腺症）
D.良性上皮性腫瘍
E.乳　癌
F.結合組織性および上皮性混合腫瘍
G.非上皮性腫瘍

第11章 皮　膚
A.皮膚病変の分類
B.皮膚の病理診断
C.反応性皮膚病変
D.自己免疫性水疱症
E.膠原病
F.肉芽腫性病変
G.代謝異常
H.先天性疾患
I.皮膚の感染症
J.皮膚の腫瘍

第12章 女性生殖器
A.外　陰
B.腟
C.子　宮
D.卵　管
E.卵　巣
F.胎　盤
G.性分化異常

第13章 男性生殖器
A.精巣・精巣上体
B.精巣・精巣付属器の腫瘍
C.前立腺
D.陰茎・陰嚢

第14章 神　経
A.神経系
B.循環障害
C.感染症
D.脱髄疾患
E.変性疾患
F.中毒・栄養障害・放射線などによる神経障害
G.先天性代謝異常に伴う神経疾患
H.金属代謝異常
I.脳形成異常
J.末梢神経の疾患
K.頭蓋腔内腫瘍

第15章 運動器
A.骨・関節
B.骨格筋

第16章 軟部組織
A.軟部組織の遺伝性疾患
B.軟部組織の炎症
C.軟部腫瘍

第17章 小児疾患
A.非腫瘍性疾患
B.腫瘍性疾患

第18章 主要な全身性疾患
A.混合性結合組織病
B.全身性エリテマトーデス
C.関節リウマチ
D.糖尿病
E.アミロイドーシス
F.サルコイドーシス
G.AIDS
H.ウイルス関連血球貪食症候群（VAHS)
I.多発性内分泌腫瘍症

第19章 主な統合病態
A.動脈硬化
B.高血圧症
C.心不全
D.腎不全
E.呼吸不全
F.黄　疸
G.肝不全
H.多臓器機能不全症候群