本書は、精神保健福祉援助実習に臨む実習生が、より充実した実習を送ることができるように導く手引書です。

第1章　精神保健福祉現場実習の意義と重要性

１　精神保健福祉士の養成と実習
「精神保健福祉士」であるということはどういうことか／精神保健福祉士の知識・技術および価値の問題

２　精神保健福祉援助実習の意義と内容
精神保健福祉援助実習の意義／精神保健福祉援助実習の内容

３　精神保健福祉援助実習の目標と達成課題
「精神保健福祉援助実習指導」のねらいと含まれるべき事項／「精神保健福祉援助実習」のねらいと含まれるべき事項

４　現場実習と専門性
現場実習における獲得目標～専門性に照らして～／現場実習と職業倫理／自己覚知

第２章　事前学習

１　実習事前準備
実習動機の熟成

２　事前学習の意義と目的
精神保健福祉分野の特徴／精神保健福祉士の専門性の理解に向けて／言語化と応答性の準備

３　事前学習の内容
必須の学習内容／実習記録の書き方

４　事前学習の方法
見学実習、現場体験／実習指導者・当事者・家族の参加／実習課題・実習計画／事前訪問

第３章　実習上の留意点

１　実習生としての義務と心得
「主体的に学ぶ」姿勢～クライエントにかかわるということ～／実習におけるプライバシー保護と守秘義務／実習先からみた実習生

２　実習機関が求める実習生らしさ～実習生に求められる姿勢～
精神保健福祉士をめざすことを自覚し、真剣に臨む姿勢／実習開始までにできる限りの知識と技術を身につけ、実習で何を学びたいかを明らかにしておく／わからないことは相談し、助言を求める姿勢

３　実習生に必要な社会人としての常識
実習先から敬遠される実習生像／実習に向けた準備／実習上必要なマナー

第４章　実習中の実践課題

１　精神障害者の理解と各機関・施設利用者の現状を知る

２　ソーシャルワーカーの視点・方法・技術の習得

３　実習スーパービジョン（実習指導を受ける）
実習スーパービジョンの意味／実習スーパービジョンの実際

４　実習記録の方法・意義・視点
実習記録の意義／実習記録の方法／実習記録の視点・留意点

５　実習中の三者関係・四者関係
実習生と実習担当教員／実習生からみた三者関係／実習担当教員からみた三者関係／三者面談／実習における四者関係

６　事例研究の活用（出会い・かかわり・事例検討）
当事者との出会い／かかわり／記録と事例検討

第５章　実習中のプロセスと実習生の行動

１　実習の基本的な流れ
事前訪問（事前オリエンテーション）／実習開始／実習目標の達成過程／実習前期／実習中期／実習後期／実習記録の完成と提出

２　実習生の具体的行動
精神保健福祉士の存在意義や業務を理解するための行動／実習生自身がソーシャルワーク実践を行う訓練をするための行動／実習スーパービジョンを受ける

第６章　事後学習

１　学生自身がまとめる実習総括
実習内容／体験から考察したこと／実習目標に照らして、得られた成果／今後の学習課題と考えること

２　実習指導者からの評価の受けとめ

３　実習終了者同士での話し合い（グループ・スーパービジョン／ピア・スーパービジョン）

４　実習総括に基づく実習担当教員の個別指導（個人スーパービジョン）

５　実習報告会の準備と実施
実施方法／準備の進め方

６　実習報告書の作成

７　まとめ

[付録]　実習生の実習報告書から

第７章　実習計画モデル

１　精神科病院
精神科病院の役割と機能／実習の目的／実習の達成目標／事前学習のポイント／実習上の留意点／実習計画と内容

２　精神科デイケア施設
精神科デイケア施設の概要（機能と役割）／実習の目的／実習の達成目標／事前学習のポイント／実習上の留意点／実習計画と内容

３　就労移行支援事業所
就労移行支援事業所の概要（機能と役割）／実習の目的／実習の達成目標／事前学習のポイント／実習上の留意点／実習計画と内容／まとめ

４　地域活動支援センター
地域活動支援センターの概要／実習の目的／実習の達成目標／事前学習のポイント／実習上の留意点／実習計画と内容

５　相談支援事業所
相談支援事業所の概要（機能と役割）／実習の目的／実習の達成目標／事前学習のポイント／実習上の留意点／実習計画と内容

６　精神保健福祉センター
精神保健福祉センターの概要（機能と役割）／実習の目的／実習の達成目標／事前学習のポイント／実習上の留意点／実習計画と内容

７　救護施設
救護施設の概要（機能と役割）／実習の目的／実習の達成目標／事前学習の目標／実習上の留意点／実習計画と内容