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書名

精神療法の基本 ―支持から認知行動療法まで

筆頭著者

堀越 勝・他著

その他著者等

野村 俊明 著

出版社名

医学書院

ISBNコード

ISBN978-4-260-01672-8

発行年

2012年12月

判型 / 頁数

A5判 / 288頁

分類

臨床医学系/精神神経科学/精神医学

価格

定価4,180円(本体3,800円 税10%)

内容

臨床医が外来患者を診療する際に役に立つ精神療法の理論やテクニックについて、米国での長い臨床経験をもつスペシャリストがまとめた解説書。精神療法の位置づけという基礎的な内容から、患者とのラポートづくりや効果的な面接の技法といった実際の治療でのポイント、臨床でみかける機会の多い疾患の特徴と介入方法まで網羅的に解説。限られた時間でより有効な診療を行う手助けとなるであろう1冊。

目次

第1章 精神療法とは何か?
 はじめに
  1.日本における精神療法の現状
  2.精神科診療を精神療法化する
 簡易な精神療法を実施する意義
 精神療法化の方法と手順
  1.関係作り:「助けて」
  2.査定:「どうされましたか?」
  3.告知と介入計画:「どうしましょうか?」
  4.介入法の実施:「~しましょうか?」
  5.モニター:「いかがですか?」
  6.再発予防と終結:「さようなら」
 簡易精神療法の介入ステップ
 簡易精神療法の効果
 ステップ1:患者との関係作り
  1.患者の「助けて」と関係スタイル
  2.患者との治療関係の構築
  3.治療関係をスタートさせる-ラポート形成
  4.コミュニケーションのための主な原則
 ステップ2:「どうされましたか?」-患者の問題に気付く
  1.こころの仕組み図
  2.現実と心
  3.身体
  4.考え方
  5.感情
  6.行動
  7.関係
 ステップ3:患者に問題を気付かせる
  1.心理教育
  2.質問法
 ステップ4:介入作業を実施する
  1.問題の見方-条理問題と不条理問題
  2.問題の見方-結果を変えられる問題と変えられない問題
  3.目標設定
  4.精神療法における介入法の相違点と共通点
  5.問題への介入
 ステップ5:モニター
 ステップ6:再発予防と終結

第2章 対談:精神療法の疾患別アプローチ
 1.精神療法を行うにあたっておさえておくべきポイント
  精神療法の訓練における日米間の違い
  本書の趣旨-問題をどう捉えるか
  実際の臨床現場でのアプローチ
  ラポート作り
  こころの仕組み図について
  問題に気付かせる
  介入法の決定
  変えられるものと変えられないもの
 2.気分障害へのアプローチ
  うつ病の基礎知識
  うつ病に対する精神療法
  うつ病へのアプローチ-CBTのポイント
  子供のうつ病
  思春期のうつ病
  うつ病への発達心理学の視点
  高齢者のうつ病
  双極性障害などに対する精神療法の位置付け
 3.パニック障害,強迫性障害,恐怖症へのアプローチ
  パニック障害の基礎知識
  パニック障害に対する精神療法
  パニック障害と薬物療法
  強迫性障害の基礎知識
  強迫性障害に対する精神療法
  恐怖症に対する精神療法
 4.PTSD,心身症,失感情症へのアプローチ
  PTSDの基礎知識
  PTSDに対する精神療法
  心身症の基礎知識
  心身症に対する精神療法
  失感情症の基礎知識
  失感情症に対する精神療法
  心身医学と行動医学
 5.日本の精神療法を向上させるために
  日本の教育制度の問題点
  現状のなかでいかに精神療法を習得するか
  「やってはいけない」で学ぶ精神療法上達のコツ
  チームアプローチ
  薬物療法の効果

第3章 精神科外来における精神療法
  患者のニーズと医療上の必要性
  外来診療の現実
  新しい外来精神療法学を
  精神療法の立場と技法
  外来精神療法のために
  精神療法を身につけるために

あとがき
索引