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書名

そうだったのか!臨床に役立つ不整脈の基礎

筆頭著者

中谷晴昭・他著(千葉大学大学院医学研究院病態制御治療学薬理学教授)

その他著者等

古川哲史・山根禎一

出版社名

MEDSi

ISBNコード

ISBN978-4-89592-723-9

発行年

2012年10月

判型 / 頁数

A5変型判 / 212頁

分類

臨床医学系/循環器内科

価格

定価4,950円(本体4,500円 税10%)

内容

不整脈の診断・治療に関連性の高い基礎医学の知識を、イメージしやすい図を駆使し、できるだけ平易に解説。前半(総論)で、基本となる心臓電気生理と不整脈の病態生理・薬理について、臨床に関連づけて明快に解説する。後半(各論)では、最近の臨床的なトピックスとなっている不整脈とその治療法について、遺伝子・分子・細胞レベルでの知見をもとにわかりやすく整理。教科書ではわからなかった「不整脈の基礎」がわかる、革新的テキスト。

目次

Part Ⅰ 総 論─教科書がもっとよく理解できる不整脈の基礎─
A. 心臓電気生理の基礎知識
 1. イオンチャネルとイオン電流
 2. 刺激伝導系
 3. 心室筋の活動電位
 4. 不応期と伝導
 5. 不整脈と関係の深い細胞内カルシウムハンドリング
B. 不整脈の理解に必要なシグナル伝達系
 1. 交感神経β受容体
 2. 副交感神経ムスカリンM2受容体
 3. アデノシンA1受容体
 4. 交感神経α1受容体,アンジオテンシンⅡ受容体
C. 不整脈の発生メカニズム
 1. 異常自動能:自動能のヒエラルキーの破綻
 2. triggered activity:期外収縮の主要因
 3. リエントリー:最も頻度の高い不整脈発生機序
D. 抗不整脈薬
 1. 抗不整脈薬による治療の変遷
 2. 抗不整脈薬の分類
 3. Ⅰ群薬とⅢ群薬の特性

Part Ⅱ 各 論─ 臨床トピックスの一歩先をいく不整脈の基礎:臨床の基盤になる分子・細胞生理学─
A. 心房細動
 1. 心房細動の維持機構:構造的リモデリングと電気的リモデリング
 2. 心房細動のトリガー機構:心筋袖の異常興奮
 3. 心房細動と心房粗動の類似点と相違点
 4. 心房細動にも遺伝的リスクがある!
 5. アップストリーム治療とダウンストリーム治療
B. WPW症候群
 1. WPW症候群の特徴的な心電図
 2. WPW症候群と不整脈
 3. 房室結節の発生メカニズム:Kent束を語る前に
 4. Kent束発生の分子メカニズム
 5. WPW症候群の治療
C. 心不全と不整脈
 1. 心不全の不整脈には細胞内カルシウム動態異常が関与している
 2. 心不全で選択されるβ 遮断薬はなぜカルベジロールなのか?
 3. なぜ心臓再同期療法が有効なのか?
D. 心筋梗塞と不整脈
 1. 心筋梗塞に伴う不整脈の発生機序はリエントリーか,自動能の異常か?
 2. 心筋梗塞に伴う不整脈の薬物治療の考え方
 3. 再灌流不整脈の病態生理とそれに対する対応
E. Brugada症候群
 1. Brugada症候群の理解に欠かせない「再分極の心筋壁内勾配」
 2. coved型・saddle-back型ST上昇のイオン機序
 3. なぜBrugada症候群のVT/VFストームにイソプロテレノールが有効なのか?
 4. なぜBrugada症候群が東アジア人に多いのか?
 5. Brugada症候群の薬物治療
F. . QT延長症候群
 1. 内向き電流の増加あるいは外向き電流の減少
 2. LQTのタイプ別治療法
 3. なぜLQT1型は運動時・興奮時に心イベントを起こしやすいのか?
 4. なぜLQT2型は低カリウム時に心イベントを起こしやすいのか?
 5. なぜhERGチャネル遮断薬は催不整脈性に働くのか?
G. カテコラミン誘発性多形性心室頻拍
 1. CPVTの分子メカニズム
 2. CPVTの薬物治療
H. 右室流出路由来の不整脈
 1. 不整脈の多発地帯「右室流出路」の発生
 2. 不整脈源性右室心筋症(ARVC)とは?
 3. 不整脈源性右室心筋症(ARVC)の脂肪変性の分子メカニズムは?
 4. 右室流出路起源単形性心室頻拍とは?
I. Purkinje不整脈
 1. Purkinje細胞の催不整脈性:細胞膜電流系の特徴
 2. Purkinje細胞の催不整脈性:細胞内カルシウム動態の特徴
 3. なぜPurkinje細胞でT wave alternans(TWA)が生じやすいのか?
 4. なぜPurkinje細胞でtriggered activityが生じやすいのか?
J. アブレーション,デバイス治療と抗不整脈薬
 1. 非薬物治療の基礎知識
 2. 非薬物治療が主体となる不整脈
 3. 非薬物と薬物のハイブリッド治療
 4. 心不全を伴う不整脈へのアプローチ
 5. 心不全を伴う不整脈に対するデバイス治療法