書名 |
抗原量に基づいて「食べること」を目指す 乳幼児の食物アレルギー |
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筆頭著者 |
伊藤節子・著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7878-1972-7 |
発行年 |
2012年10月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 204頁 |
分類 |
臨床医学系/小児科学 |
価格 |
定価5,500円(本体5,000円 税10%) |
豊富な臨床データに基づき,正しい抗原診断と必要最小限の食品除去で耐性の獲得を目指し,調理による食品の低アレルゲン化を中心に安全な食事療法を提唱した,必読の一冊.
第1章 食物アレルギーが起こるしくみ
A 食物アレルギーとは
1 食物アレルギーの定義
2 食物アレルギーと鑑別すべき疾患
3 食物アレルギーの分類
4 食物アレルギーによるおもな症状と原因食品
5 IgE‐mediated food allergyとしての食物アレルギー
B 食物アレルギーが起こるしくみ
1 食物がアレルゲンとなるための条件
( 2 アトピー素因
3 アレルギー反応が起こるしくみ
4 食物抗原による感作と症状誘発の経路
5 いったん食物アレルギーが起こると新たな食物アレルギーが起こりやすい理由
第2章 食物アレルギーの原因抗原の診断と摂取可能量の決定
A 食物アレルゲン同定の流れ
1 問診・食物日誌
2 食物以外の症状悪化因子の除外(アトピー性皮膚炎の場合)
B 診断のための検査
1 一般検査
2 血清総IgE値
3 原因食物抗原を同定するための検査:免疫学的機序の関与の証明
C 食物除去試験
1 診断の時の除去は完全に:摂取できるものを具体的に指導するのがコツ
2 食事記録から除去の確認をすることも正しい診断のためには必要
3 即時型反応症例では除去中であることを食事記録によって確認する
D 食物経口負荷試験
1 食物経口負荷試験を行うかどうかをまず判断:安全性を重視
2 食物経口負荷試験を行わずに治療としての食品除去を開始する場合
3 耐性の獲得の確認または摂取可能量の確認のための食物経口負荷試験
4 食物経口負荷試験の方法
5 食物経口負荷試験実施時の注意
E 「食べること」を目指した治療のための臨床検査の活用法
1 問診と食物日誌から原因食物抗原を絞り込み,網羅的検査は避ける
2 抗原コンポーネントタンパク質レベルでの検査の活用
3 好塩基球ヒスタミン遊離試験(HRT)の活用
第3章 食物アレルギーが治るしくみ
A 早期の診断と治療開始が治るキーポイント
1 食物アレルギーを治す鍵は早期の診断と適切な食事療法
2 一時的に抗原回避(=必要最小限の食品除去)が必要な理由
3 食品除去は必要最小限にする
B 食物アレルギーが治るしくみ
1 成長に伴う因子
2 アレルゲン除去に伴う現象
第4章 早期治療開始によるアレルギーマーチの進展の予防
A アレルギーマーチの初発症状としての食物アレルギー
1 乳幼児の食物アレルギー
2 乳児の食物アレルギーにおけるアトピー性皮膚炎と即時型反応
B 乳児期発症の食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎
1 アトピー性皮膚炎の定義と原因・悪化因子としての食物
2 乳幼児における食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係
3 乳児期発症の食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎の臨床像
4 原因食物アレルゲン診断のコツ
C 乳児期発症の食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎とアレルギーマーチ
1 卵アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎の経過
2 アレルギーマーチの進展の予防の観点からみた食物アレルギー治療におけるcritical period
3 即時型反応の喘息発症に及ぼす影響:即時型反応が気道の過敏性を増強
D 食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎の治療
1 食物アレルギーを発症した乳児をアトピー素因の強い児としてとらえる
2 食事療法の必要性
3 アレルギーマーチの進展の予防を目指した早期治療介入
4 離乳食の進め方の原則
第5章 食事療法の実際
A 食物アレルギー児の食事指導
1 食物アレルギーの治療における食事療法の位置付けと食事療法のポイント
2 食事療法の基本
3 アレルギー物質の表示制度の活用
4 必要最小限の食品除去実施のコツ:保育園の給食に学ぶこと
5 栄養面への配慮
6 食品除去の方法
B 離乳食の進め方
1 離乳食の進め方の基本
2 食物アレルギー児の離乳食の進め方
C 食事療法に生かすことができる調理による食品の低アレルゲン化
D 食品除去解除のための食事指導
第6章 誤食時の対応と海外旅行時の注意
A 誤食時・接触時の症状の起こり方と対応の要点
B アナフィラキシーの予防と対応の実際
C 国内・海外旅行時の注意