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書名

放射線腫瘍学 ≪放射線医学≫

筆頭著者

楢林 勇・他監

出版社名

金芳堂

ISBNコード

ISBN978-4-7653-1524-1

発行年

2012年4月

判型 / 頁数

A4変型判 / 170頁

分類

臨床医学系/放射線科学/放射線治療

価格

定価4,840円(本体4,400円 税10%)

内容

放射線医学シリーズ全9冊のうちの1冊,「放射線腫瘍学」として発刊した.放射線治療の領域は部位別では頭のてっぺんから足の先までカバーし,年齢では乳幼児から100歳を超える超高齢者までが対象となるように広範囲に及ぶ.
治療装置では,ライナック,サイバーナイフ,ガンマナイフ,トモセラピー,粒子線治療装置,強度変調回転放射線治療装置,密封小線源治療装置などもれなく多彩に記載した.
治療法では外部照射,定位放射線照射,強度変調放射線治療(IMRT)など,また腔内照射や組織内照射といった密封小線源照射,さらにはホウ素中性子捕捉療法など,多岐にわたって治療のエッセンスがわかりやすく簡潔かつ明瞭に解説されている.加えて最新の放射線治療の動向も短時間で把握できるように編集されている.
本書が単なる放射線治療の方法とその結果を解説したものでなく,腫瘍・放射線に対する生物学的・物理学的理解を基礎とし,治療対象患者の年齢,基礎疾患の有無,他治療との関係性などを考慮して総合的に組み立てられた内容の「放射線腫瘍学」であることを読み取って,本書から放射線治療の良さを知り,面白さを学び,さらなる見識を深めていただきたい.
医学生,研修医はもとより,各診療科の医師や放射線腫瘍医を目指す先生方,診療放射線技師の方々,看護師の方々にお勧めする

目次

1章 放射線治療装置と照射方法
 1 放射線治療装置/2 照射方法

2章 放射線治療計画
 1 放射線治療計画/2 標的体積/3 線量分布/4 品質管理/品質保証

3章  密封小線源治療
 1 腔内照射/2 組織内照射

4章 定位放射線治療・強度変調放射線治療(IMRT)
 1 定位放射線治療/2 強度変調放射線治療(IMRT)

5章 粒子線治療(陽子線,炭素線)
 1 粒子線治療(particle radiotherapy)とは/2 粒子線治療の方法/3 粒子線治療の適応疾患と治療成績/4 粒子線治療の問題点と将来展望

6章 ホウ素中性子捕捉療法
 1 BNCT の原理/2 いかにしてホウ素を癌細胞に集めるか/3 治療スケジュール/4 BNCT の利点/5 将来展望

7章 放射線治療における医療事故防止
 1 わが国における放射線治療事故/2 誤照射事故に対する対策

8章 放射線治療の副作用と対策
 1 副作用について知っておくべき基本的事項/2 急性期有害事象/3 晩期有害事象

9章 脳・脊髄腫瘍の放射線治療
 1 低悪性度神経膠腫/2 高悪性度神経膠腫/3 髄芽腫/4 脳室上衣腫/5 頭蓋内胚腫/6 聴神経鞘腫/7 髄膜腫/8 脊髄腫瘍

10章 頭頸部(眼窩・顔面を含む)腫瘍の放射線治療
 1 喉頭癌/2 上咽頭癌/3 中咽頭癌/4 下咽頭癌/5 上顎癌/6 舌癌/7 口腔癌(舌癌を除く口腔底,頬粘膜,歯肉・歯槽,硬口蓋の癌)

11章 肺癌の放射線治療
 1 肺癌の特徴/2 治療方針と放射線治療の適応/3 胸部放射線治療法/4 特殊な照射法/5 有害事象

12章 縦隔腫瘍の放射線治療
 1 縦隔腫瘍の特徴/2 上皮性胸腺腫瘍(胸腺腫・胸腺癌)/3 悪性縦隔胚細胞腫

13章 乳癌・乳腺腫瘍の放射線治療 (乳房温存療法を含む)
 1 概 説/2 Ⅰ,Ⅱ期乳癌の治療と推奨グレード/3 非浸潤性乳管癌(DCIS)(0期)に対する乳房温存手術後放射線治療/4 乳房温存手術後放射線治療でのその他の項目/5 進行乳癌に対する乳房切除術後放射線治療/6 有害事象に関して/7 転移に対する放射線治療/8 ザンクトガレン2009 の要点/9 米国の乳房温存療法施行基準(1990 年)/10 放射線治療の手順/11 放射線治療の有害事象(副作用)/12 新しい増感放射線療法KORTUC の非手術乳癌治療への応用

14章 消化器癌の放射線治療
 1 食道癌/2 胃癌/3 肝細胞癌/4 胆道系腫瘍/5 膵癌/6 大腸(結腸・直腸癌)/7 肛門癌の放射線治療

15章 女性生殖器腫瘍の放射線治療
 1 子宮頸癌/2 子宮体癌/3 腟癌・外陰癌

16章 泌尿生殖器腫瘍の放射線治療
 1 前立腺癌/2 その他の泌尿生殖器癌

17章 悪性リンパ腫の放射線治療
 1 ホジキンリンパ腫/2 ホジキンリンパ腫以外

18章 血液腫瘍の放射線治療
 1 放射線療法の目的・意義/2 TBI/3 全脳照射

19章 皮膚・軟部・骨腫瘍の放射線治療
 1 皮膚癌/2 軟部肉腫/3 原発性骨腫瘍

20章 小児腫瘍の放射線治療
 1 小児腫瘍の特徴と放射線治療の役割/2 小児腫瘍に対する放射線治療

21章 良性疾患の放射線治療
 1 良性疾患に対する放射線治療の適応/2 代表的良性疾患の放射線治療

22章 緩和療法としての放射線治療
 1 緩和医療とは/2 転移性骨腫瘍/3 転移性脳腫瘍

23章  放射線治療と化学療法(分子標的剤を含む)
 1 総 論
1 放射線治療と化学療法併用の目的と放射線生物学的背景/2 化学療法のタイミング/3 分子標的薬

2 各 論
 1 頭頸部癌/2 肺小細胞癌/3 肺非小細胞癌/4 子宮頸癌/5 悪性膠腫/6 悪性リンパ腫