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書名

仙腸関節の痛み ―診断のつかない腰痛

筆頭著者

村上栄一・著

出版社名

南江堂

ISBNコード

ISBN978-4-524-26402-5

発行年

2012年3月

判型 / 頁数

B5判 / 174頁

分類

臨床医学系/整形外科学

価格

定価6,600円(本体6,000円 税10%)

内容

原因疾患が明らかでない,非特異性といわれる腰痛・殿部痛のうち,仙腸関節障害由来の疼痛の占める割合が多いことが,特に整形外科医・脳外科医の間で認知されているが,MRIやCTで特異な所見を捉えることが困難なために,その多くが見逃されている.その疾患概念から,診断の決め手となる疼痛誘発テスト,仙腸関節ブロックの実際を豊富な写真で詳説,さらに治療の最終手段となる仙腸関節固定術からリハビリ,予防法までを解説したハンドブック.

目次

1章 歴史から忘れられた仙腸関節
 1.腰痛の原因
 2.忘れ去られた関節=仙腸関節

2章 仙腸関節の基礎
 1.解剖
 2.神経支配
 3.バイオメカニクス

3章 仙腸関節の痛みの病態
 1.疾患概念と疫学
 2.臨床症状
 3.理学所見
 4.検査所見

4章 仙腸関節の痛みの診断
 1.特徴的な疼痛域
 2.検査
 3.診断
 4.鑑別診断

5章 仙腸関節の痛みの治療
 1.治療方針
 2.保存療法
 3.手術療法(仙腸関節固定術)

6章 仙腸関節ブロック:手技の実際
[A.ベッドサイドブロック]
 1.最適体位
 2.使用物品
 3.上後腸骨棘(PSIS)の同定
 4.ブロック針の刺入方向
 5.ブロック針刺入の実際
 6.ブロック針刺入時の注意点
 7.ブロック針が進まないとき
 8.針の深さ,薬剤の使用量・注入速度,ブロック後の評価
 9.手順のまとめ
[B.TV透視下ブロック]
 1.使用物品
 2.区画の設定
 3.手順
 4.麻酔薬の注入量
 5.ブロック針の深さの確認
 6.ブロックの実際
 7.各区画の関連痛域
 8.効果の判定
 9.ブロック後の経過

7章 機能改善と予防法
 1.骨盤の性差
 2.仙腸関節機能の改善に有効な道具
 3.仙腸関節障害の予防

8章 画像で診断できない腰痛の悲劇:症例の呈示
  症例1 腰椎後方椎体間固定術(PLIF)が行われる寸前であった仙腸関節障害
  症例2 鼡径部痛を主訴とした仙腸関節障害
  症例3 仙腸関節ブロックで鼡径部痛が軽快した変形性股関節症
  症例4 人工股関節全置換術(THA)後に生じた仙腸関節障害
  症例5 腰椎椎間板ヘルニアに合併した仙腸関節障害
  症例6 腰部脊柱管狭窄症の術後に発症した仙腸関節障害
  症例7 腰椎椎間板ヘルニアの摘出術で症状が消失した仙腸関節障害
  症例8 腰椎固定術後に発症した仙腸関節障害
  症例9 腰椎椎体間固定術後に内固定を抜去して軽快した仙腸関節障害
  症例10 胸腰椎移行部圧迫骨折後に生じた仙腸関節障害
  症例11 下肢の脱力で歩行困難を呈した仙腸関節障害
  症例12 身体表現性障害(心因性疼痛)と診断された仙腸関節障害
  症例13 詐病を疑われた仙腸関節障害

9章 紹介
 1.仙腸関節セミナー
 2.腰椎・仙腸関節センター
 3.日本仙腸関節研究会

後記
索引