痤瘡（ニキビ）のメカニズムを詳述し，診断のポイントや原因別の痤瘡の鑑別診断を豊富な画像を用い解説．主要な治療のみならず，最新の治療についても取り上げた．

Ⅰ 頻度・性差
1．痤瘡の疫学
2．痤瘡患者の受療行動や対処方法の実態
3．痤瘡の悪化因子

Ⅱ 診断基準・鑑別診断
4．尋常性痤瘡の診断のポイント
5．集簇性痤瘡の診断のポイント
6．劇症型痤瘡の診断のポイント
Column【症例紹介】劇症型痤瘡
7．酒皶の臨床
8．酒皶の対処法
9．新生児痤瘡の特徴と対処法
10．マラセチア毛包炎の特徴と対処法
11．ニキビダニ症の特徴と対処法
12．Favre-Racouchot 症候群，面皰母斑の特徴と対処法
13．EGFR 阻害薬による痤瘡様皮疹の特徴と対処法
Column【症例紹介】エルロチニブによる痤瘡様皮疹
14．多囊胞性卵巣症候群とスピロノラクトンによる痤瘡治療
Column【症例紹介】スピロノラクトン内服による治療例
15．好酸球性膿疱性毛包炎の特徴と対処法
16．ダイオキシン類によって生じる痤瘡

Ⅲ 病因論・病態・病理
17．痤瘡の病態
18．毛囊脂腺系の構造
19．痤瘡の皮脂分泌のメカニズム
20．痤瘡と月経との関連
21．痤瘡の毛包漏斗部が閉塞するメカニズム
22．痤瘡の炎症が起こるメカニズム
23．痤瘡瘢痕の分類と生じるメカニズム

Ⅳ 検査
24．ニキビの重症度評価法
25．画像によるニキビの評価法
26．アクネ桿菌の菌量測定，薬剤耐性の評価方法と値の読み方
27．ニキビ患者のバリア機能や皮脂量の評価法
28．コメドジェニック試験と微小面皰の測定法
29．痤瘡に関係する性ホルモンの検査と検査値の読み方
30．QOL の評価法

Ⅴ 治療
31．日本皮膚科学会策定「尋常性痤瘡治療ガイドライン」の概要
32．アダパレンの使い方
33．アダパレンの副作用に対する対処法
34．アダパレン処方時の患者への説明法
35．グリコール酸によるケミカルピーリング
36．サリチル酸マクロゴールによるケミカルピーリング
37．外用抗菌薬の使い方
38．内服抗菌薬の使い方
39．漢方薬の使い方
40．PDT 治療
Column【症例紹介】PDT による治療例
41．ニキビに対する光線治療
42．ニキビに対するレーザー治療
43．ニキビ瘢痕に対する海外での取り組み
44．ニキビ瘢痕に対するレーザー治療
45．ニキビ瘢痕に対するTCA を使った治療
46．ニキビに対する経口避妊薬の使い方
47．囊腫性痤瘡，集簇性痤瘡，劇症型痤瘡に対する治療
48．食事指導のコツ：ニキビと食事の関係
49．痤瘡患者のスキンケア
50．化粧指導のコツ
51．痤瘡と心身医学
52．海外での痤瘡治療の現状

VI 臨床経過・予後
53．耐性菌に対する対策
54．アダパレンが効かない場合の対処法

VII 最新研究からのインサイト
55．アダパレンの作用に関する最新の知見
56．培養脂腺細胞から得られた最新の知見
57．酒皶に関する最新の知見
58．痤瘡治療におけるアドヒアランス：さらにコンコーダンスへ
59．海外での最新の痤瘡治療