本書は、統合失調症・感情障害・発達障害など脳画像解析と末梢の生物学的指標を用いた補助的精神科診断法確立のため実践と研究のために第一線の研究者によって纏められた。

第１部　日常診療用，その結果得られる成果
１． 精神疾患における補助的診断バイオマーカー研究：精神科医療の技術革新を目指して
２． 構造MRI画像を用いた統合失調症の診断法
３． 頭部MRI画像における形態異常の簡便な評価法
４． T2強調MRI画像での白質高信号の評価と精神疾患
５． 光トポグラフィー検査によるうつ状態の鑑別
６． SPECTの標準的施行法と精神疾患の診断
７． 探索眼球運動による統合失調症の診断
８．ミスマッチネガティビティの施行法と精神疾患診断
９． プレパルスインヒビションの施行法と精神疾患の診断
10．統合失調症の認知機能検査（BACSなど）
11．気分障害の認知機能検査
12．視床下部―下垂体―副腎系機能検査法と精神疾患

第２部　研究用，その結果得られる成果
１． 拡散テンソル画像と精神疾患
２． 統合失調症のfMRI研究での留意点
３． 気分障害のMRI画像研究（fMRI研究を含む）
４． MRIを用いた多施設共同研究へ向けた技術開発
５． PETの精神疾患への応用
６． 脳画像解析ソフトの利用法
７． 脳磁図（MEG）の精神疾患診断への応用
８． ガンマ・オシレーションと精神疾患
９． 事象関連電位と精神疾患（MMN以外，p300，p50など）
10．末梢白血球に発現している遺伝子と気分障
11．精神疾患における血中タンパク質やアミノ酸濃度
12．自殺のバイオマーカー