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書名

誰も教えてくれなかった癌臨床試験の正しい解釈

筆頭著者

里見清一・著

出版社名

中外医学社

ISBNコード

ISBN978-4-498-02250-8

発行年

2011年11月

判型 / 頁数

A5判 / 242頁

分類

臨床医学系/がん治療・緩和ケア

価格

定価4,840円(本体4,400円 税10%)

内容

非劣性試験とはいったい何か? 個別化治療の方法論とは?… 癌治療・研究のベテラン,臨床医・里見清一が臨床腫瘍学における試験結果の読み方について深みある筆致で説明

目次

目 次
1 非劣性試験 1
非劣性試験とは何か 1
FACS trialについて 3
非劣性の証明 4
対立仮説と帰無仮説 9
なぜ「非劣性」でよいのか 11
非劣性のマージンの設定 14
非劣性が証明されたらどうなるのか 18
非劣性試験結果の早期発表について 20
後付の非劣性の「証明」 22
ITTについて,またクロスオーバーがかかるときの
 非劣性試験の問題 23
FACS結果の解釈,誤解,倫理的側面 27
FACS trialの(私見)結果の解釈と反省 32
2 中間解析と試験の中止,結果公表 40
CALGB9633の中間解析結果 41
2004年当時の私の批判 44
早期中止の根拠 44
中間解析結果の提示方法 47
標準治療としての役割 48
2006年の逆転 55
「有意差が失われた」理由 56
CALGB9633の統計学的「解釈」 59
長期フォローとcrossing hazards 60
蛇足:crossing hazardsと治療効果の関連の主張 63
止める根拠となるべきエンドポイント 65
止める基準 71
結語:早期中止・公表されたデータは
 どこまで信用できるか 76
3 個別化治療について 81
誤った「個別化治療の証明」 81
予後因子と予測因子が意味するもの 82
治療法の選択 85
予後因子による治療の選択(risk/benefitの変化) 88
予測因子のみでは治療は決まらない 88
分子標的治療とは,標的で個別化される治療である 90
EGFR-TKIと化学療法の比較から分かったこと 92
gefitinibとerlotinibの違い:
 分子標的「薬剤」と分子標的「治療」 102
Active controlを持つ場合の問題点 108
治療効果予測因子のvalidationと個別化治療の開発 111
1)Marker(+)design(もしくはEnrichment design) 112
2)Marker-strategy design 114
3)All-comers design 120
レトロの解析ではいけないのか 123
ランダム化しなければ本当に(何も)分からないのか 125
4 臨床試験におけるエンドポイント 133
「真の」エンドポイントとそのサロゲート 136
PFSなどの指標の定義 137
PFS評価における欠点 140
1)研究者による評価バイアス 141
2)第三者評価によるバイアス 144
PFSとOSとの相関 149
PFSのメリット(OS評価の短所) 152
クロスオーバーデザインの問題 154
FDAの認可状況 155
PFSの意味するもの 156
初回化学療法と分子標的治療など異質の治療の比較 157
治療戦略の比較 162
「PFS positive, OS negative」試験の評価 167
PFSの意義のまとめ 170
“OS positive, PFS negative”trialsについて 171
OS以外の“true endpoints” 174
QOL 175
Cost 177
コラム1 Clinical equipoise 182
Clinical equipoiseの概念と「許容限界」 182
Off-protocolで試験治療を提供することについて 185
Post-protocolで試験治療を提供することについて 188
Randomized phase II trialについて 193
 付記 200
コラム2 コストパフォーマンス 201
どんどん高くなる新治療 201
命の値段の出し方 203
Cost and health improvement 204
Cost-effectiveness analysis(費用対効果分析) 206
Cost-benefit analysis(費用対利益分析) 206
用語集 228
監修の言葉 232
索引 235