書名 |
サイコーシス・リスク シンドローム ―精神病の早期診断実践ハンドブック |
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筆頭著者 |
水野雅文・監訳 |
その他著者等 |
Thomas H. McGlashan 著/Barbara C. Walsh 著/Scott W. Woods 著/小林 啓之 訳 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-01361-1 |
発行年 |
2011年6月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 328頁 |
分類 |
臨床医学系/精神神経科学/精神医学 |
価格 |
定価5,500円(本体5,000円 税10%) |
精神病の前駆状態・リスク状態を表す診断概念、サイコーシス・リスクシンドローム。その産みの親であるMcGlashanらが、基本的な概念から実際の診察方法までを網羅的に解説する。具体的なケーススタディ、診察で利用する評価表など、臨床場面で応用できる内容も豊富に掲載。DSM-5のドラフトにも盛り込まれ、今後注目が高まること必至の最新の概念を、わが国における早期精神病研究の第一人者による翻訳でお届けする。
監訳者の序
日本語版に寄せて
緒言
PART A:初発サイコーシスに対するリスクシンドローム:背景
1.初発サイコーシスに対するリスクシンドローム:概念の変遷
「前駆」-リスクを表すためのかつての用語-
サイコーシス・リスクシンドロームを取り上げる論理的根拠
統合失調症の早期段階
精神病進行の背景にある神経生物学的プロセス
早期発見・早期介入における実行可能な予防の種類
早期発見・早期介入の予防的意義に関するエビデンス
2.SIPSの開発
サイコーシス・リスクシンドローム:その評価の歴史
統合失調症発症前の経過と発症予測
サイコーシス・リスクシンドロームに対する構造化面接(SIPS)
精神病の閾値
SIPS/SOPSの代替あるいは補充スケール
3.SIPSの信頼度と妥当性
4.SIPSにおける症候分類と因子
症状因子
5.SIPSによるサイコーシス・リスクシンドロームと精神病の診断
臨床上の特徴と診断基準
サイコーシス・リスクシンドロームの典型例
前駆状態と精神病
サイコーシス・リスクと統合失調症スペクトラム(失調型パーソナリティ)
リスクシンドロームとDSM-IVにおける精神病性障害
6.リスクシンドロームの“他の”症候-陰性症状,解体症状,一般症状
「他の」症候の評点
7.SIPSのサイコーシス・リスク症例の特徴
評価
人口統計学上の特徴
診断と症候学
他の併発疾患
疫学的考察
PART B:サイコーシス・リスクシンドローム:SIPSとSOPSによる評価
8.リスクシンドローム・クリニック受診までの経路
電話によるスクリーニング
9.初回面接:SIPSとSOPSに基づく評価
陽性症状のアセスメント
他の前駆症状評価とSIPSの完了
サイコーシス・リスクシンドロームを生じうる他の疾患に対する鑑別のためのアセスメント
最終評価
10.初回面接:本人および家族へのリスク状態と治療選択に関する情報提供
サイコーシス・リスクシンドロームへのモニタリングにはどのような利点があるか?
11.SOPSを用いた陽性症状および他のサイコーシス・リスク症状の評価
12.実際のケースの評価:ベースライン時のアセスメント
13.サイコーシス・リスクシンドロームの鑑別診断
精神病的特徴を伴う(あるいは伴わない)大うつ病
精神病的特徴を伴う(あるいは伴わない)躁病
不安障害
物質関連障害
失調型パーソナリティ障害
境界性パーソナリティ障害
他の精神疾患
ケースの例示
14.サイコーシス・リスクシンドロームの経過
リスクシンドロームクリニックにおける精神病発症時の対応
15.ベースライン評価のエクササイズ
評価のまとめ
PART C:PRIMEクリニック:サイコーシス・リスクシンドロームに対する実際の臨床
イェール大学PRIMEクリニックにおけるリスク陽性ケースのマネジメント
インテーク評価
PRIMEクリニックにおける標準的な治療プロトコール
精神病への移行に際して
他の疾患への移行に際して(偽陽性群への対応)
発症前状態に対する早期発見・早期介入のリスクとベネフィット:予防と偏見
文献
付録
A.サイコーシス・リスクシンドロームの電話スクリーニング
B.SIPS/SOPS 5.0
C.インフォームド・コンセント
訳者あとがき
索引