小児心臓血管外科領域における各疾患の理解から術式の実際までを、図解を多用してわかりやすくまとめたテキスト．本領域に携わる全ての医師・医療従事者にとって役立つ内容である．

目次

1 手術の理解に必要な一般的知識  1
Ａ．心臓とその周辺の解剖 1
1．心　臓 1
2．大血管 1
3．神　経 3
4．胸　腔 4
5．肺動脈と肺静脈 4
6．気管・気管支 5
7．奇静脈と半奇静脈 6
Ｂ．簡単な循環生理学 7
1．心臓の周期と圧波形 7
2．各部位の正常圧と酸素飽和度 8
3．心拍出量とその規定因子 9
4．心臓の機能とその評価 11
5．収縮能に影響を与える因子 13
6．カテコラミンについて 13
7．心エコー検査で得られる計測値 15
Ｃ．小児開心術の補助手段 16
1．小児体外循環の特徴 16
2．特殊な補助手段 18
3．心筋保護 19
4．心室細動下の手術 20
5．補助循環法 20
Ｄ．小児循環器病に特徴的な病態 21
1．肺の閉塞性血管病変 21
2．肺静脈閉塞 22
3．喉頭および気管・気管支狭窄 22
4．喉頭・気管軟化症 23
5．乳び胸（乳糜胸水） 23
6．蛋白漏出性胃腸症 24

2 動脈管開存症  25
Ａ．概　要 25
Ｂ．形　態 25
1．発　生 25
2．解　剖 26
Ｃ．血行動態 27
1．左右短絡 28
2．肺高血圧 28
3．容量負荷 28
Ｄ．症状と徴候 29
1．心不全 29
2．肺高血圧 29
3．感染性心内膜炎・動脈内膜炎 29
4．動脈管瘤 29
Ｅ．検　査 29
Ｆ．手　術 30
1．動脈管結紮術 30
2．動脈管切離術 33
3．クリップによる閉鎖術（開胸下） 34
4．ビデオ（補助）胸腔鏡（下）手術  35
5．カテーテル治療 35
6．治療方針 36
（参考）未熟児PDAの外科治療について 37
1．手術のタイミング 37
2．手術法による差 38

3 心房中隔欠損症  40
Ａ．概要・定義 40
Ｂ．形　態 40
1．正常心房中隔の解剖 40
2．心房中隔の発生 40
3．形態分類 42
Ｃ．血行動態 43
Ｄ．症状と徴候 44
Ｅ．検　査 45
Ｆ．手　術 45
1．適応と時期 45
2．手術方法 45
Ｇ．術後急性期の問題点 46
Ｈ．術後遠隔期の問題点と成績 47
1．若年例 47
2．成人例 48
（参考1）乳児期に重症肺高血圧を合併する例について 49
（参考2）ASDに伴う僧帽弁のprolapse（逸脱）について 49

4 心室中隔欠損症  51
Ａ．定義と頻度 51
Ｂ．形　態 51
1．解　剖 51
2．解剖学的分類 52
Ｃ．血行動態 54
1．肺血流量の増加 55
2．肺動脈圧の上昇 55
3．肺血管抵抗の上昇 55
4．肺血管の閉塞性病変 55
5．左室の容量負荷 55
6．心不全 56
7．欠損孔の大きさによる差異 56
Ｄ．症状と徴候 56
Ｅ．検　査 57
Ｆ．手　術 57
1．手術適応と時期 57
2．手術方法 58
3．術後急性期の問題点と管理 62
4．術後遠隔期の問題点と再手術 64
（参考1）右室二腔症（右室内異常筋束） 64
（参考2）VSDに伴う大動脈弁の逸脱（prolapse）および逆流 64
1．発生機序 64
2．臨床経過 67
3．手術適応 68
4．手術方法 68
5．手術成績とARの術後の変化 69

5 房室中隔欠損症（心内膜床欠損症）  72
Ａ．概　要 72
Ｂ．形　態 72
1．発　生 72
2．解　剖 72
3．病型分類 75
Ｃ．血行動態 78
1．完全型の場合 78
Ｄ．症状と徴候 80
Ｅ．検　査 80

索　引 319