医療機関で起こりうる暴言・暴力・セクハラ・パワハラ・ストーカー行為について，その対策と予防，発生時の対処，スタッフの行うべき取り組みをわかりやすくまとめた書．

目　次

1章　職員から職員への暴力 1
現状と対策 〈三木明子　黒田梨絵〉　1
A．職場内で最も心理的負担が強いのは「職員間暴力」という事実 2
B．職員間暴力の被害者：6割が「何もできず」，相談するのは1～5割 3
C．看護師が受ける職員間暴力の被害実態：精神的暴力が多い 3
D．職員間暴力の影響 6
E．職員間暴力の被害事例 6
F．セクハラ対策から職員間暴力対策，　 さらには院内暴力対策へ 9
1．職員間暴力の被害事例と対応 〈三木明子　黒田梨絵〉　14
A．職員間暴力の被害を傍観する職員の存在 15
B．職員間暴力の被害事例と対応 16
2．看護部長の立場から見た職員間の暴力と対策 〈鈴木まち子〉　21
A．職員間の暴言・暴力の予防と対策 21
B．当院の取り組み 24
3．医療現場でパワーハラスメントが起きる背景と発生時の具体的対応 〈岡田康子〉　27
A．医療現場でパワーハラスメントが起きる背景 27
1．ミスが許されない職場 27
2．ストレスフルな職場 28
3．スペシャリスト集団，組織統括の概念が少ない 28
B．パワーハラスメント問題への具体的対応 28
1．窓口に相談するパワハラ問題 28
2．職場で解決するパワハラ問題 30
3．管理者の役割 30
4．一人一人の対応 31
5．相談しましょう 32
4．職員間暴力を防ぐ職場でのコミュニケーションの活性化　　　　　　　 〈黒田梨絵〉　34
A．看護職員（看護師，クラーク，看護助手）による職場活性化の取り組み 34
B．救急外来における医師による看護師のモチベーションを上げる取り組み 35
コラム─フィッシュ哲学 〈黒田梨絵〉　37
まとめ─職員から職員への暴力 〈三木明子〉　39

2章　患者（家族を含む）から職員への暴力 41
現状と対策 〈三木明子〉　41
A．医療機関における院内暴力の実態調査 42
B．最も暴力を受けているのは誰？ 44
C．暴力が発生する背景 46
D．職場で取り組んでうまくいった成功事例 47
E．医療機関における職員の安全への配慮 49
1．患者からのセクハラ被害と対応 〈三木明子〉　51
A．セクハラは個人対応ではなく組織対応が基本 51
B．セクハラへの対応：「明確な意思表示」，「密室化を作らない」，「複数対応」 52
C．悪質なセクハラの対応：「書面による警告」，「証拠の提示」 56
2．医療従事者へのストーカーの予防と対応 〈谷山悌三〉　58
A．ストーカーから身を守る方法 59
3．船橋市立医療センターの取り組み─救命救急センター医長の立場から─ 〈池田勝紀〉　61
A．当院における患者対応の3つの基本姿勢：「丁重，丁寧，低姿勢」 61
B．救急外来における患者，家族対応の実際 63
1．電話対応編 63
2．救急外来編 66
3．暴言・暴力対応編 68
C．今後の展望 72
4．筑波メディカルセンター病院の取り組み─渉外管理課の立場から─ 〈山口敏彦〉　73
A．暴力発生予防のための対策 73
1．要注意患者および家族の情報共有 73
2．暴力対策マニュアルと方針の策定 75
B．事例紹介 79
5．川崎市立多摩病院の取り組み─看護部長の立場から─ 〈鈴木まち子〉　83
A．暴言・暴力に対する当院の取り組みの経緯 83
1．安全衛生委員会で暴言・暴力の実態調査 86
B．患者・家族からの暴言・暴力に対する取り組みの実際～予防，直後の対応，再発防止策～ 88
1．病院の方針を明確にして病院全体で取り組む 88
2．暴言・暴力を受けた職員に対して 89
C．各種マニュアル作成の整備と活用 90
まとめ─患者（家族を含む）から職員への暴力 〈三木明子〉　91

3章　患者から患者への暴力 93

4章　職員から患者への暴力 121

5章　医療機関での体制作り 153

医療機関における安全で，安心な環境づくりのための改善アクションチェックリスト2011 174

索　引 177