血液製剤の現況と展望，「使い方」の根拠となる「考え方」を楽しみながら確実に理解できる書．会話形式の本文と，知識を深めるQ&Aで確かな力が身につく好評書の改訂版．

目　次

本書の読み方，血液製剤一覧および注意点 ix

第１章　輸血用血液製剤の考え方，使い方 1
1．赤血球製剤
1-1． そもそも輸血の適応は曖昧（あいまい）じゃないですか！ 2
1-2． 世界に先駆けて日本が克服した輸血副作用とは？ 5
1-3． 血液製剤に放射線を当てても大丈夫？ 9
1-4． 非照射赤血球製剤もいまだに日赤で供給するのはなぜ？ 10
1-5． 白血球除去製剤になりました！ 10
1-6． 輸血関連急性肺障害「トラーリ」は
　　肺に起こる輸血後免疫副作用 13
1-7． 輸血後感染症は起こらなくなったか？ 14
1-8． 献血血液の日本縦断の旅 17
1-9． 緊急O型濃赤輸血とは？ 18
1-10. 濃赤の投与量は大雑把（おおざっぱ）？ 21
1-11. 出血患者への輸血量と製剤の種類 24
1-12. 人工血液はどこまで研究が進んでいるの？ 26
1-13. 血液型はなぜ存在するのか？ 27
1-14. 血液型が変わる場合はあるのか？ 29
1-15. 全血製剤はリストラされた 31
1-16. 赤血球製剤の考え方，使い方のまとめとポイント 32
2．新鮮凍結血漿
2-1． FFP投与指標のプロトロンビン時間とは？ 35
2-2． 凍結したり，融かしたりそれでも新鮮？ 40
2-3． FFPのメインの効能は何か？ 41
2-4． FFPは使いすぎと言われているけれど本当？ 43
　　（前埼玉社会保険病院麻酔科部長，現東京女子医科大学准教授　小高光晴先生）
2-5． 新鮮凍結血漿の考え方，使い方のまとめとポイント 47
3．血小板製剤
3-1． 貴重な血小板製剤，無駄には使えない 52
3-2． 血小板数の謎，製剤にはなぜ規定以上の血小板数が
　　含まれているのか？ 54
3-3． 輸血すると血小板の3分の1が消える．なぜ？ 56
3-4． 血小板輸血の適応とトリガー（実施のひきがねの値） 57
3-5． 血小板輸血の効果がない場合がありますが？ 61
3-6． 最も貴重で高価なHLA適合血小板とは何か？ 63
3-7． CCIの計算をしないで効果判定をする方法 63
3-8． 血小板製剤ではアレルギー反応が出やすいのはなぜ？ 66
3-9． 洗浄血小板の問題点 68
3-10. 血小板製剤の考え方，使い方のまとめとポイント 68

第2章　血漿分画製剤の考え方，使い方 73
1．アルブミン製剤
1-1． そもそもアルブミン製剤とは何？　血液？　薬剤？ 74
1-2． 生物由来製品とは何？　さらに特定生物由来製品とは？ 76
1-3． アルブミン製剤を投与する目的は何でしょう？ 77
1-4． アルブミン使用量削減キャンペーン中，その理由は？ 81
1-5． 輸入原料血漿アルブミン製剤の
正義について哲学しようじゃないか 83
1-6． アルブミン製剤の考え方，使い方のまとめとポイント 85
2．免疫グロブリン製剤　―多目的用途―
2-1． 免疫グロブリンとは何？
イムノグロブリン，γ（ガンマ）グロブリン，IgGとは？ 89
2-2． 免疫グロブリンは抗原特異的な認識を行う免疫分子 91
2-3． 免疫グロブリン製剤の種類と安全性 93
2-4． 免疫グロブリン製剤の一般的な適応と難病への適応 96
2-5． ではなぜ免疫グロブリン製剤がITPと川崎病に効くのか？ 99
2-6． 人免疫グロブリンの考え方，使い方のまとめとポイント 101
3．免疫グロブリン製剤　―限定用途―
3-1． 適応限定の免疫グロブリン製剤とは？ 103
3-2． 抗破傷風人免疫グロブリンはどのように作られるのですか？ 103

付．引用文献・参考図書 342
あとがき / 謝辞 345
索引 346