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書名

脳を繙く ―歴史でみる認知神経科学 ≪神経心理学コレクション≫

筆頭著者

河村 満・訳

出版社名

医学書院

ISBNコード

ISBN978-4-260-01146-4

発行年

2010年11月

判型 / 頁数

A5判 / 432頁

分類

臨床医学系/脳神経・神経内科学

価格

定価5,280円(本体4,800円 税10%)

内容

認知神経科学について「歴史」を切り口に解説するもの。認知(記憶など)、言語、運動といった神経心理学領域で扱われる一通りのテーマについて、過去から現在までの歴史的な流れが押さえられる。用語や人名などを網羅的に収載しているため、教科書的・辞書的に使うことも可能。神経内科医・精神科医はもちろん、初学者やコメディカルが神経心理学領域を理解するためのサブテキストとしても有用な1冊。

目次

訳者 序
まえがき

カラーグラフ

第1章 知覚,感覚と皮質機能-ヘルムホルツからシンガーへ
 1 錯視と認知科学者による解釈
 2 視覚のゲシュタルト法則
 3 分離脳交連切開術-2つの脳半球は独立して機能する
 4 皮質ニューロンの特異性
 5 視覚野皮質モジュールを連結する多様な経路
 6 心像と表象
 7 対象認識における経路の性質と位置および地図
 8 「地図」という用語の誤用
 9 結合の問題と40Hzの振動
 10 心像と撮像法

第2章 注意,意識性と皮質機能-ヘルムホルツからポスナーへ
 1 注意の概念
 2 注意の精神物理学
 3 注意の神経科学
 4 注意と脳の構造の関係
 5 結論

第3章 記憶と皮質機能-ミルナーからカンデルへ
 1 記憶
 2 記憶と知識
 3 記憶の理解に対する神経科学の貢献

第4章 言語と皮質機能-ウェルニッケからレヴェルトへ
 1 心理言語学と言語の神経解剖学
 2 ウェルニッケ/リヒトハイム理論
 3 心的辞書とそのユニット-トリースマン
 4 言葉の認識と音読に関するモジュール研究-モートン
 5 流暢発話のモジュール研究-レヴェルト
 6 言語理解に関する機能的神経解剖学
 7 発話に関する機能的神経解剖学
 8 言語に関する心理言語学的説明を実証する機能的神経解剖学

第5章 情動と皮質・皮質下機能-ダーウィンからダマシオへ
 1 はじめに
 2 ダーウィン
 3 情動の表出に関する認知理論と前認知理論
 4 扁桃体
 5 眼窩前頭皮質
 6 神経回路網-視覚における扁桃体と眼窩前頭皮質
 7 情動体験の起源

第6章 運動作用と皮質・脊髄機能-ガレノスからブローカおよびシェリントンへ
 1 脳室学説-ガレノスからデカルトへ
 2 皮質学説-ウィリスからデュ・プティへ
 3 脊髄精神,脊髄共通感覚,および反射の概念
 4 皮質における機能の局在
 5 チャールズ・スコット・シェリントン-脊髄と大脳皮質におけるシナプスの統合作用

第7章 認知神経科学の概念的前提
 1 概念の明晰化
 2 2つのパラダイム-アリストテレスとデカルト
 3 アリストテレスの原理とメレオロジカルな誤謬
 4 メレオロジカルな誤謬は本当にメレオロジカルか
 5 メレオロジカルの原理の理論的根拠
 6 心理学的属性の局在
 7 言語人類学,自動人類学,隠喩と敷衍的使用
 8 クオリア
 9 頭蓋に具現された脳
 10 認知神経科学

文献
索引