書名 |
大腸癌の構造 (第2版) |
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筆頭著者 |
中村恭一・著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-01143-3 |
発行年 |
2010年10月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 232頁 |
分類 |
臨床医学系/消化器内科 |
価格 |
定価13,200円(本体12,000円 税10%) |

大腸癌は腺腫から発生するのか、正常大腸粘膜から発生するのか、5,000例に及ぶ集計の解析と緻密な論理的思考を縦横に駆使してadenoma-carcinoma sequence説とde novo 発癌説の対立に明快な解答を与える。豊富な組織写真をもとに大腸癌の組織発生と発育進展の姿を明らかにし、臨床的に注意すべき初期病変の形態を剔抉、内視鏡的粘膜切除術や内視鏡的粘膜下層剥離術などの治療法にも示唆に富む。『胃癌の構造』と並ぶ著者渾身の全面書下ろし改訂版、ここに完結。

A.大腸癌の構造とは-腫瘍発生の基本概念の上にたつ大腸の腺腫と癌の臨床病理学的関係
I.腫瘍発生の基本概念
II.“腫瘍発生の基本概念”の上にたつ大腸癌の臨床病理学的構造
III.大腸癌組織発生の研究の歴史を管見する
B.“腺腫-癌連続学説”の構造,その崩壊
I.腺腫-癌連続学説の礎となっている“腫瘍発生の基本概念”を無視した大腸の腺腫と癌の定義
II.腺腫-癌連続学説『大腸癌の大部分(95%)は腺腫の癌化による』を導いた癌組織診断基準(前提),そこから派生してくる問題点
III.大腸癌の構造の崩壊と再建
C.“大腸癌の構造”の礎-癌組織診断基準
I.なぜ,癌組織診断基準は癌組織発生を導くための礎か?
II.“大腸癌の構造”の礎:癌組織診断基準に求められること
III.礎,癌組織診断基準は客観的であるか?
IV.“異型性”ということ
V.実際において“異型度”判断はどのようになされているか?
VI.癌組織診断基準の客観化-その1:異型度の数値変換
VII.癌組織診断の客観化-その2:異型度指標INGとISAによる癌組織診断基準
VIII.複雑多様な組織模様(異型度),その数値変換のまとめ
D.“大腸癌の構造”の基底-大腸癌組織発生
I.良性悪性振り分けのための判別式を用いて導かれる大腸癌の組織発生
II.判別式を用いて導かれた大腸癌組織発生の検討
III.大腸癌研究会および白壁フォーラムによる大腸癌組織発生についての集計から
IV.大腸癌組織発生のまとめ
E.“大腸癌の構造”-臨床病理学的なこと
I.大腸癌の発育進展過程(1):判別式を用いて導かれた癌組織発生の観点から
II.大腸癌の発育進展過程(2):白壁フォーラム統計による検討
III.判別式を前提として導かれた大腸癌組織発生,その観点から腺腫-癌連続学説において派生した矛盾は解決するか?
F.“大腸癌の構造”に繰り込むべきこと
I.“腫瘍発生の基本概念”の上にたつ“大腸癌の構造”
II.“大腸癌の構造”に繰り込むべきこと:絨毛状腫瘍
III.“大腸癌の構造”に繰り込むべきこと:大腸癌の組織型分類
索引