多列CTによる冠動脈造影の最新事情と、活用するにあたっての実践的な知識、今後の展望に至るまでをフォローした最新のreference。

目　次

§1　はじめに：CT冠動脈造影の発展と冠動脈疾患の診断における意議〈栗林幸夫〉
A．CT冠動脈造影の歴史と新世代CT  1
B．CT冠動脈造影による冠動脈狭窄の評価  3
C．CT冠動脈造影による冠動脈プラークの評価  4
D．CTの臨床的適応  7
§2　多列CTによる冠動脈造影の現況：ハードウェアの到達点
1　64列MDCTの基本構造と撮像に影響する物理因子  〈佐々木公祐〉　11
A．X線CTの基本構造と心臓撮影への適用  11
B．心電図同期撮影と心位相の選択  12
C．時間分解能  12
D．空間分解能  14
E．画像ノイズと被曝線量  15
F．CT値計測  16
G．撮影時間  17
2　画像解析workstationの到達点  〈山田　稔〉　18
A．画像解析  18
B．ワークフロー  22
C．Advantage Workstationのスペック  26
3　320列CTによるsingle beat angiography  〈吉岡邦浩　田中良一〉　28
A．装置の特徴  28
B．撮影法  28
C．single beat angiographyの特徴  29
D．狭窄性病変の診断能  32
4　Dual source CTによる時間分解能改善  〈東将浩　伊藤俊英〉　33
A．冠動脈CTでの画像再構成法  34
B．時間分解能の向上がもたらすもの  35
C．新しいDSCT  36
5　Garnet detectorによる空間分解能への挑戦  〈陣崎雅弘　栗林幸夫〉　39
A．Discovery CT 750HD  39
B．空間分解能と画質  40
C．新しい再構成法  40
D．ステントファントムを用いた検討  41
E．症例提示  42
§3　多列CTによる冠動脈造影の現況：撮影環境とコンディショニング
1　64列MDCT撮像プロトコルの実際  〈木口雅夫　堀口純〉　45
A．造影検査におけるインフォームドコンセント  45
B．検査前の注意事項  45
C．前処置，前投薬  46
D．撮影前準備（ポジショニングと息止め）  48
E．単純CT  48
F．冠動脈CT angiography  49
G．triple rule out  53
H．画像ノイズと被曝線量  54
2　CT冠動脈造影検査における造影方法と撮像タイミング  〈藤岡知加子　堀口純〉　56
A．造影理論の基礎：時間-造影濃度曲線  56
B．造影剤注入方法  58
C．撮像タイミング  61
D．冠動脈CTに必要とされるCT値  64
3　前向きおよび後ろ向き心電同期法と被曝線量  〈堀口　純〉　67
A．撮像法  67
B．放射線被曝  69
C．前向き心電同期法の診断能  71
D．前向き心電同期法の適応  73
4　Post image processingの実際  〈田中　功〉　77
A．最適心位相の選択方法  77
B．画像再構成関数の選択  80
C．不整脈出現時の心電図編集（edit）方法  81
D．冠動脈画像表示法  83
§4　CT冠動脈造影画像が示すもの
1　Plain撮像とカルシウムスコア  〈山本秀也〉　91
A．はじめに─心臓CTにおける単純撮影  91
B．冠動脈石灰化定量評価法の病理組織学的根拠  91
C．冠動脈カルシウムスコア化の意義  92
D．カルシウムスコアの撮影方法と計測方法  93
E．カルシウムスコアの臨床意義  94
F．わが国でのカルシウムスコアの成績（有病率と予後）  97
G．今後の展望  98
2　CT冠動脈造影による狭窄度評価：カテーテル法との比較  〈島田健永〉102
A．CT冠動脈造影による冠動脈狭窄の評価  102
B．プラーク性状診断と冠動脈造影の限界  103
C．CT冠動脈造影の弱点  105
D．今後の展開  110
3　CT冠動脈造影におけるプラーク解析の基礎  〈藤井隆　山口裕之〉112
A．MDCTによるプラーク描出法  112
B．プラーク性状評価  112
C．CT値を用いたプラーク評価の注意点  114
D．color codeを利用したプラークの性状評価  116
E．今後の展望：dual energyを利用したプラーク評価  118

索　引  253