書名 |
発達と脳 ―コミュニケーション・スキルの獲得過程 ≪脳とソシアル≫ |
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筆頭著者 |
岩田 誠・他編 |
その他著者等 |
河村 満 編集 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-00936-2 |
発行年 |
2010年4月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 272頁 |
分類 |
臨床医学系/脳神経・神経内科学 |
価格 |
定価3,960円(本体3,600円 税10%) |
発達障害児は脳機能に欠落があるのか? あるいは、回り道しながらも頂上を目指して発達という山を登っているのではないか? 発達障害児が共通して障害をもち、ヒトが社会生活を営むうえで重要な役割を果たすコミュニケーション・スキルの獲得過程を通して、脳の発達を見直していく。「脳とソシアル」シリーズ第2弾。
序論-脳からみたヒトの発達
A ヒトの分類学上の位置と機能的特異性
B 這い這いと直立二足歩行
C 言語
D 描画
まとめ
I 発達障害と脳
1 自閉症スペクトラムと発達認知神経科学
A 自閉症から自閉症スペクトラムへ
B 認知神経科学的な観点からみた自閉症スペクトラムの特徴
C 自閉症スペクトラム障害(ASD)の発達モデルを構築するために
2 応用行動分析による自閉症治療からの示唆
A 自閉症の予後
B 応用行動分析を使った自閉症治療
C 応用行動分析は自閉症を「治す」のか
D 自閉症治療の展望
3 Neurological autism-筋強直性ジストロフィーにおけるコミュニケーション機能
A 神経疾患による自閉症スペクトラム障害-筋強直性ジストロフィー
B 筋強直性ジストロフィーにおける行動障害
C 筋強直性ジストロフィー1型(DM1)における社会的認知障害のメカニズム
おわりに
II コミュニケーション・スキルの獲得と脳
1 知・情・意の発達と脳
A 神経系の発達-胎生期と生後の脳の発達
B アミン系神経系の異常に起因する発達性神経・精神疾患とその病態
C 発達性神経・精神疾患からみる高次脳機能の発達
D 知・情・意の発達
2 ことばの獲得と脳
A 言語はどのように獲得されるか
B 音韻と語彙意味
C 文章理解
D 文法と文法中枢
E 第二言語習得における機能的変化
おわりに
3 発達性dyslexiaの要素的認知機能および脳機能
A 発達性dyskexia(発達性読み書き障害)とは
B 発達性dyslexiaの背景となる要素的認知機能障害
C 発達性dyslexiaの出現頻度
D 発達性dyslexiaの出現頻度と要素的認知機能障害との関連
E 発達性dyslexiaの脳機能
4 ひとまねの重要性-自閉症スペクトラムにおける模倣障害
A ひとまねしない人々
B ひとまねの脳内機構
C ひとまねの重要性
おわりに
5 妖精のような人々-ウィリアムズ症候群における言語,音楽,人間関係
A 言語
B 音楽能力
C 行動特徴と社会的認知
おわりに
6 刺激的な世界-注意欠陥/多動性障害と前頭葉機能
A 注意欠陥/多動性障害の生物学的背景の重要性
B 注意欠陥/多動性障害とドパミン
C 注意欠陥/多動性障害と前頭連合野機能
D 前頭連合野機能とドパミン
E 注意欠陥/多動性障害の動物モデル
F サルを用いた注意欠陥/多動性障害の動物モデル
おわりに
III コミュニケーションの広がりと進化-個から集団へ
1 母と子のコミュニケーション-チンパンジーの子育て
A 相互行為としての基礎定位システム
B 発達遅滞と「しがみつき-抱き」の進化
C 身体の動きの伝えあい
D あやし遊びから対面コミュニケーションへ
E 物のやりとりと共同注意
おわりに
2 1対1のコミュニケーション
A コミュニケーションとは
B ヒトとサル
C サルからみるコミュニケーションの仕組み
D コミュニケーションと脳機能
3 社会脳の進化と発達
A こころを読む脳
B こころを伝える脳
おわりに
4 行動と脳-イヌの行動を遺伝子から解明する
A 個性の遺伝的基盤
B 犬種の遺伝子を比較する
C イヌの個性と遺伝子の関連
D 他の動物での試み-霊長類,ネコ,ウマ,トリの研究から
おわりに
あとがきにかえて
索引