日本作業療法士協会監修の定評ある教科書「作業療法学全書」の第1巻．作業療法の定義をはじめ実践を導く思考の枠組みを知り，領域全体を把握するための基礎となる一冊．

第1章　作業療法の紹介
I．作業療法士の活動の場（奈良篤史）
II．作業療法の実践の簡単な紹介
　　1．病院〈回復期・身体障害〉の作業療法（三沢幸史）
　　2．病院〈社会復帰支援・精神障害〉の作業療法（楜澤直美）
　　3．地域生活を支える作業療法（土井勝幸）

第2章　作業療法とは
I．作業療法の定義（毛束忠由）
II．作業の定義（藤田和美・杉原素子）
III．作業の治療的意味（藤田和美・杉原素子）
IV．作業の分類（澁井　実）
V．生活と作業
　　1．ライフサイクルと作業（新川寿子）
　　2．健康と作業（藤田和美・杉原素子）
　　3．環境と作業（澁井　実）
VI．作業療法ガイドライン（澤田雄二）

第3章作業療法の歴史
I．リハビリテーション医療の歴史（加賀谷一）
II．日本の作業療法の歴史（加賀谷一）
III．世界の作業療法の歴史（佐藤善久）
IV．作業療法の現状と課題
　　1．日本の作業療法の現状（池田　望）
　　2．世界の作業療法の現状（佐藤善久）

第4章　作業療法の対象（吉川ひろみ）
I．障害の理解
　　1．ICFとは何か
　　2．ICFと作業療法
　　3．ICFの活用法
　　4．共通用語をもつ意義
　　5．ICFの限界
II．諸外国における作業療法の対象の捉え方
　　1．作業療法の対象者
　　2．作業療法の強調点
　　3．伝統的な作業療法の対象とアプローチ
　　4．これからの作業療法の対象とアプローチ
　　5．作業療法の対象の拡大

第5章　作業療法の実際
I．作業療法の原理（岩崎テル子）
　　1．作業は人間にとって不可欠なものである
　　2．作業は内的・外的要請に応じて変化する
　　3．作業療法士は健康と幸福増進のために作業を治療の手段として使用できる
II．作業療法の理論（岩崎テル子）
　　1．理論とは
　　2．理論は専門職を導く羅針盤である
　　3．理論の役割
　　4．理論のレベル
　　5．代表的な作業療法理論
III．領域別作業療法の実際
　　1．医療領域（永田　穣）
　　2．福祉領域（永田　穣）
　　3．教育支援領域（三澤一登）
　　4．就労支援領域（杉原素子・三澤一登）
　　5．その他の領域（小林　毅）
IV．病期別作業療法の実際
　　1．急性期の作業療法の実際（小林　毅）
　　2．回復期の実際（小林　毅）
　　3．維持期の作業療法（大熊　明）
　　4．終末期の作業療法（大熊　明）
V．圏域別作業療法の実際（繁野玖美）
　　1．圏域とは
　　2．圏域別作業療法

第6章　作業療法過程（本多ふく代・森山早苗）
I．作業療法の流れ
II．作業療法の開始：処方，依頼，紹介
III．情報収集，作業療法適応の判断（情報の解釈とニーズ把握）
IV．作業療法評価計画立案と評価実施
V．作業療法計画立案と作業療法実施
VI．作業療法の終了と成果
VII．フォローアップ
VIII．作業療法過程上の管理事項

第7章　作業療法部門の管理運営
I．組織：目的，機能・役割，地域貢献（太田睦美）
II．組織の構成：縦の関係・横の関係，職種間連携のあり方（太田睦美）
III．部門管理と運営（太田睦美）
IV．作業療法士の職業人としての責任（太田睦美）
V．職業人としての倫理（佐藤陽子）

第8章　作業療法士の養成（岩瀬義昭）
I．作業療法士養成施設
II．卒後教育：生涯教育制度
III．作業療法士養成のこれまで
IV．作業療法士養成におけるこれからの課題

第9章　作業療法の知見（研究）と公表（石川隆志）
I．作業療法と研究
II．研究の様式
　　1．研究の具体的な形による分類
　　2．研究デザインによる分類
　　3．質的・量的区分による分類
III．研究の実行
　　1．研究の進め方
　　2．研究計画立案に必要な知識
IV．研究の公表
V．作業療法の学術研究の概観
　　1．学会発表にみる研究活動
　　2．機関誌「作業療法」にみる論文の概観
　　3．Asian Journal of Occupational Therapy
VI．学術研究活動のさらなる発展のために
　　1．事例報告登録制度
　　2．課題研究助成制度
VII．研究の倫理

第10章　職能組織・専門職組織（岩瀬義昭）
I．作業療法士の組織：その目的と機能
II．社団法人日本作業療法士協会の歩み・発展と活動
III．職能組織としてのこれからの課題