コメディカルに最適なテキスト．基礎は平易に，疾患との関わりや検査，実習でのポイントもわかりやすい．臨床検査技師国家試験出題基準準拠の改訂版．2色刷.

基礎編

1. 免疫系のしくみと働き

1.1　免疫系の役割
1.2　免疫系の特徴
1.3　自然免疫と獲得免疫
1.4　免疫担当細胞
1.5　免疫系の組織・器官
1.6　リンパ球の発生と多様性の獲得機構
1.7　リンパ球の抗原認識・活性化機構

2. 抗原と免疫グロブリン

2.1　抗　原
2.2　抗体と免疫グロブリン

3. 補体系の役割

3.1　補体とは
3.2　補体系の反応様式
3.3　補体系の制御
3.4　補体系の生体防御における役割
3.5　補体欠損症
3.6　補体系とアレルギー

4. 生体防御反応のしくみ

4.1　自然免疫
4.2　獲得免疫
4.3　各種病原体による感染症

5. HLA と移植

5.1　HLA の構造と機能
5.2　HLA の遺伝子
5.3　HLA と疾患感受性

6. 細胞表面分子とサイトカイン

6.1　細胞表面分子
6.2　サイトカイン

7. 免疫検査の基礎知識

7.1　抗原抗体反応の特質
7.2　免疫沈降反応
7.3　免疫凝集反応
7.4　免疫溶解反応
7.5　中和反応
7.6　標識抗原抗体反応
7.7　抗原抗体反応の機器測定
7.8　細胞表面分子の測定法（フローサイトメトリー：FCM）
7.9　ウェスタンブロット法と遺伝子検査技術

臨床編

8. 感染症と免疫
8.2　血液血清に関する病原体

9. アレルギー

9.2　Ⅱ型アレルギー反応
9.3　Ⅲ型アレルギー反応
9.4　Ⅳ型アレルギー反応

10. 自己免疫疾患

10.1　自己免疫疾患の概念
10.2　臓器特異的自己免疫疾患
10.3　全身性自己免疫疾患
10.4　自己炎症症候群

11. 血清タンパク異常症

11.1　免疫グロブリンの異常
11.2　その他の血清タンパク質の異常

12. 腫瘍と免疫

12.1　腫瘍に対する免疫応答
12.2　腫瘍抗原

13. 免疫不全症

13.1　免疫不全症とは
13.2　免疫不全症

14. 輸血と免疫

14.1　同種抗原と同種免疫
14.2　輸血の概要
14.3　ABO 血液型
14.4　Rh 血液型
14.5　その他の血液型
14.6　白血球，血小板および血漿タンパク質の型
14.7　輸血を実施する際の免疫血液学的知識
14.8　母児免疫

15. 移植免疫（臓器移植）

15.1　臓器移植の現状
15.2　拒絶反応のメカニズム
15.3　免疫抑制療法
15.4　組織適合性検査
15.5　臓器移植で行われる臨床検査
15.6　造血幹細胞移植
15.7　造血幹細胞移植の免疫学的合併症


実習編

16. 検体の取り扱い
感染予防（特にＢ，Ｃ型肝炎）／検体の保存／動物の免疫法／血球浮遊液の調製

17. 血清成分の検査
免疫グロブリンの定量／血清補体価（CH50）の測定／補体の定量：補体成分のタンパク量の測定
／C 反応性タンパク質（CRP）の測定／α-フェトプロテイン（AFP）の測定／クリオグロブリンの測定
／パイログロブリンの測定／免疫電気泳動法

18. 感染症の検査
溶血性レンサ球菌感染症／腸内細菌感染症／梅毒感染症／肝炎ウイルス検査／レトロウイルスに関する検査／EB ウイルス感染症／リケッチア感染症／マイコプラズマ感染症／トキソプラズマ感染症／クラミジア感染症

19. アレルギー検査
CAP システムによる総IgE と特異IgE の測定

20. 自己免疫疾患の検査
リウマトイド因子／抗サイログロブリン抗体検査（PA 法）／抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体（抗ミクロソーム抗体）検査（ELISA 法）／抗核抗体検査／抗ミトコンドリア抗体（AMA），抗平滑筋抗体（ASMA）
／その他の自己抗体

21. 免疫担当細胞の機能試験
リンパ球分離／Ｔ細胞，Ｂ細胞比率／リンパ球幼若化試験を用いた薬剤アレルギー検査

22. 機器による検査の自動化
光散乱分析／ラテックス凝集反応を原理とする機器／蛍光・化学発光免疫測定法／EIA 法による分析／免疫学的測定法に影響を与える被検試料中の因子

23. 輸血と移植の関連検査
ABO 血液型検査／RhD 抗原判定法／カラム凝集法（マイクロビーズ，ゲル法）による血液型検査／抗グロブリン試験（クームス試験）／赤血球不規則抗体のスクリーニング／交差適合試験／血小板抗体検査／HLA 検査

付表1　おもな検査法の概略
付表2　ヒト免疫関連分子のCD 分類
付表3　免疫学の歴史
付表4　ノーベル賞を受賞した免疫学研究者