書名 |
外科侵襲学 ことはじめ |
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筆頭著者 |
三村芳和・著(東京大学医学部附属病院手術部 准教授) |
出版社名 |
永井書店 |
ISBNコード |
ISBN978-4-8159-1842-2 |
発行年 |
2009年7月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 576頁 |
分類 |
臨床医学系/外科一般 |
価格 |
定価20,900円(本体19,000円 税10%) |

第1部では外科侵襲領域の全体像を,第2部では生体反応の個々のテーマにそって詳しく解説する.外科侵襲学を理解しやすく述べた著者渾身の大著である.

通 読 編[ I ]
CHAPTER 1 手術後のからだの反応
生身のからだ
2人のガードマン
脳は察知する
情動の変化
遠くへ波及する
虚血・再灌流傷害
血管内皮が傷害される
組織は低酸素となる
はやし立てる腸管
腸管が動かなくなる
腸管筋層で炎があがる
遠く離れた臓器に傷害
必殺技
自然免疫のトピックス
粘膜の共同戦線
腸内共生菌の貢献
天然の抗生物質
低酸素にめげない
転写因子HIF-1α
たくさん食べて
まとめ
CHAPTER 2 からだの知恵
1 火の手があがる
2 脳はちゃんと知っている
3 白血球が動く
4 血液が固まる
5 七つ道具
6 熱の出方がなぜちがう
7 腸管を見直す
8 すべては蛋白質
9 糖が燃える
10 もっと酸素を
11 周りに迷惑をかけずにお先にご免
12 全身に拡がる
具 体 編[ II ]
CHAPTER 1 火の手があがる
1 すべては破壊から
2 2人のガードマン
3 イタイと悲鳴をあげる
4 兵糧路をつくる
5 鎮火して修復へ
CHAPTER 2 脳はちゃんと知っている
1 シックネス症候群
2 脳へシグナルを送る
3 ちょっと待った—血液脳関門が拒む
4 ちがいがわかる
5 迷走神経がひと役
6 脳と免疫系とのただならぬ関係
CHAPTER 3 白血球が動く
1 足場をつくる
2 境界を越えて
3 単なる「糊」でない接着分子
4 惹かれて引かれる
5 リンパ球の長い長〜い旅
6 いつまでも忘れない
CHAPTER 4 血液が固まる
1 血小板凝集は細胞接着だ
2 血液凝固のカスケード
3 凝固と炎症の要—トロンビン
4 トロンビンに対抗する
5 手術により血栓性へ
6 アスピリン物語
7 深部静脈血栓症
CHAPTER 5 七つ道具
1 パターンを知る—ショウジョウバエから学ぶ
2 天然の抗生物質
3 食べて粉々にする
4 元気印—好中球
5 補体で溶かす
6 活性酸素を浴びせる
7 抗体でコーティング
CHAPTER 6 熱の出方がなぜちがう 313
1 免疫反応のちがい
2 ちがいがわかる
3 抗原を認識する
4 2つ目の抗原受容体
5 遺伝子が動く—抗体の多様性
6 細胞もろともやっつける
7 遺伝子多型
CHAPTER 7 腸管を見直す
1 腸管は炎症増幅器
2 細菌がうじゃうじゃ
3 免疫細胞の宝庫
4 ともに協力して
5 侵入のテクニック
6 腸管をスリ抜ける
CHAPTER 8 すべては蛋白質
1 「蛋白質をつくれ」という侵襲信号
2 ヒトとチンパンジー、どこがちがう
3 「1つの遺伝子は1つの蛋白質」のまちがい
4 蛋白質製造工場—リボソーム
5 正しく折る
6 適切な場所に運ぶ
7 印をつけて壊す
CHAPTER 9 糖が燃える
1 手術後のエネルギー消費量
2 電子を求引する酸素
3 ATPに蓄える
4 酸素を呼吸する
5 避けられない活性酸素
6 外科手術と活性酸素
CHAPTER 10 もっと酸素を
1 創傷治癒にどのくらいの酸素が必要か
2 ナゼ、術後に低酸素症となるのか
3 細胞はどうやって低酸素であることを知るのか
4 低酸素に対抗するHIF-1
5 HIF-1のはたらき2つ
6 酸化ストレスに系統だって立ち向かう
7 「酸化」に立ち向かう役者たち
CHAPTER 11 周りに迷惑をかけずにお先にご免
1 葉が落ちる
2 アポトーシス五原則
3 アポトーシスのメカニズム
4 決まった場所を切る
5 ミトコンドリアの膜間に潜む
6 ウィルス感染した細胞をやっつける
7 安全装置
8 わたしを食べて
9 そっと死んでいく
CHAPTER 12 全身に拡がる
1 小火から大火へ
2 よりシンプルに
3 燃え拡がる
4 SIRSの犯人捜し
5 おもな役者
6 空気を読むサイトカイン
7 バランスが肝腎
略語一覧