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書名

社会活動と脳 ―行動の原点を探る ≪脳とソシアル≫

筆頭著者

岩田 誠・他編

その他著者等

河村 満 編

出版社名

医学書院

ISBNコード

ISBN978-4-260-00693-4

発行年

2008年9月

判型 / 頁数

A5判 / 220頁

分類

臨床医学系/脳神経・神経内科学

価格

定価3,740円(本体3,400円 税10%)

内容

ヒトが日常生活において行っている何気ない行動。その一つひとつが、実は遺伝子や脳の構造に依存している。複雑化する社会の中でヒトが生きていく営みを実現している脳の働きを解き明かす。

目次

序論
 A 本書誕生の予告
 B 正・誤から適・不適へ
 C 適・不適とは何か
 D 損・得の判断
 E 善・悪の判断
 F 集団帰属意識と集団行動

I 表情認知の脳内機構
1 社会活動と扁桃体機能
 A 霊長類における扁桃体の進化
 B 情動発現と社会的認知機能
 C 扁桃体における生物学的価値評価システム
 D 生後における社会的認知機能の発達
 E 社会的認知機能発達の神経機構
 F 社会的認知機能における扁桃体の役割
2 成熟する脳─表情認知の年齢差
 A 表情認知の年齢差
 B 表情認知を支える脳の年齢差
3 顔認知と表情認知の神経心理学
 A 顔認知の障害─相貌失認
 B 表情認知の障害
4 表情を理解できない脳─精神疾患と表情認知
 A 統合失調症と陰性感情の認知障害
 B うつ病とプロソディー判断
 C 自閉症スペクトラムと情動認知
 D 認知症の表情認知と行動障害

II 意思決定のメカニズム
1 欲望の脳科学─サルの意思決定
 A ニューロンレベルにおける欲望の脳内表現
 B 欲望と消極的あるいは潜在的意思決定
 C 意思決定とマッチング法則
 D 欲望に支配される意思決定
 E 競争事態での欲望と意思決定
 F リスクへの欲望と後帯状皮質ニューロン
 G 非ホメオスタシス性の欲望と意思決定
2 ヒトの意思決定のメカニズム
 A 意思決定機能が壊れたとき
 B 意思決定に関わる要因
 C 報酬─意思決定と強化学習
 D 臨床研究による検討
 E 神経機能画像法による検討
 F ドパミン神経細胞と意思決定
 G 意思決定のあいまいさと複雑さ
3 ギャンブルする脳─パーキンソン病における意思決定過程
 A 意思決定
 B 意思決定と感情機能
 C 意思決定の脳機能

III 理性と感情の神経学
1 衝動と脳─近似報酬と未来報酬
 A 衝動的選択と脳のメカニズム
 B 強化学習理論
 C 割引係数とセロトニン
2 損得勘定する脳
 A お金の心理学「行動経済学の誕生」
 B お金の価値の脳内表現をイメージングする
3 親切な脳といじわるな脳─親切行動といじわる行動の心理的過程と神経的基盤
 A いじわる行動と親切行動─公共財供給実験(行動実験)から
 B 経済的意思決定と脳活動
 C 親切・いじわるされた脳領域
4 倫理的に振る舞う脳─moral judgementのしくみ
 A 倫理行動の起源
 B ヒトにおける倫理判断の神経基盤

あとがきにかえて
索引